忍者ブログ
コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
| Admin | Write | Comment |
フリーエリア
ギ ア スの小説を書いています。
ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
表現力がなく×ではなく+どまり多数。
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カウンター
アクセス解析
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

★霧崎睦月様へのリクエスト作品★
(藤ルル/ゼロバレ)

ひらり、と紙片が一枚右に左に揺れながら落ちていくのに、朝比奈が気付いたのは会議が終わっての移動中。
「ゼロッ、何か落としたよ」
言いながら朝比奈は廊下の床に落ちた紙片を拾い上げた。
声を掛けられて立ち止まったゼロは振り返る。
周囲を歩いていた幹部達も足を止め朝比奈に視線を向け、朝比奈が拾った物をゼロに返すのを待つ事にしたのだが。
チラと紙片に目を向けた朝比奈は、ピキリと固まって、一向に紙片をゼロに差し出そうとしなかったのだ。
流石に不審に思った傍にいた藤堂と千葉は朝比奈の手元を覗き込んだ。
「‥‥‥ッ」
千葉が息を呑み固まったのと、藤堂が手を伸ばして朝比奈からその紙片を奪うのが同時。
「‥‥ッちょ‥‥藤堂さん!?」
凝視していた対象が突然奪われた事で我に返った朝比奈が、珍しくも藤堂に抗議した。
だが藤堂は朝比奈の言葉を無視してゼロに近づいた。
「落としたぞ。‥‥だが、何故これを持ってきていたんだ?」
藤堂はゼロに紙片を差し出しながら尋ねた。
「ん?」と首を傾げながらも受け取った紙片に視線を落としたゼロもまた、ピキリと固まった。
「‥‥ゼロ?」
藤堂に名前を呼ばれて我に返ったゼロは、バッと振り返って「C.C.!!」と呼ばわる。
だがしかし、先程までゼロの隣を歩いていた件の少女はその姿を先の角へと隠したところだった。
「藤堂!この場は任せた」
言うなり、紙片を握りつぶしたゼロは、C.C.を追って駆け去っていった。

大変なのは藤堂である。
珍しくも慌てた様子を見せた上、走り去ったゼロを呆然と見送った後、朝比奈と千葉は藤堂に視線を向けた。
紙片を見なかったものの、ゼロの様子が気になったその場に居合わせた幹部達もまた藤堂を見る。
「藤堂さんッ!今の‥‥まさかゼロの彼女ですかッ!?」
朝比奈の問いに、カレンとディートハルトが叫ぶ。
「ちょッ‥‥朝比奈さん!?か、彼女‥‥って、今の写真だったんですかッ!?」
「ゼ!ゼロが!女性の写真を‥‥!?」
他の者は、いきなりの事に驚きすぎて声も出ないで唯藤堂と朝比奈を凝視していた。
藤堂は、予想外の事を言われて、マジマジと朝比奈を見返すのみだった。
「藤堂さん、さっき『何故これを』って言ってましたよね?あれの事、知ってたんですか?誰ですか?どうして知ってるんですか?教えてください!藤堂さんッ」
黙ったままの藤堂に詰め寄る朝比奈の姿は「こいつホントに藤堂の事が第一の四聖剣か?」と首を傾げたくなる程だ。
「落ち着け、朝比奈。そんなに一度に尋ねられては、藤堂中佐も答えられまい」
思わず仙波が間に入って朝比奈を止めると、藤堂に向き直って代わりに質問した。
「藤堂中佐。その写真とやらの存在を知っておられたのですか?」
藤堂は仙波に視線を向け、それからその場に留まったままの幹部達を見渡して言う。
「‥‥お前達、仕事は良いのか?」
「んなの、気になって手につくわけねぇだろうが。仕事させたいなら、さっさと答えろって」
玉城が反論する言葉に、何人かがうんうんと頷いて同意した。
藤堂は溜息を吐いてから「‥‥いや」と言って首を振る。
「では写真に写っていたという人物を知っておられたのですか?」
再び仙波の問い。
「‥‥仙波。あの写真はゼロが持っていたのではなく、C.C.が勝手に忍ばせておいたもののようだ。その内容についてここで語るのはどうかと思うのだが」
藤堂は遠回しに答えるのを拒否してみたのだが、取り様によっては知っていると肯定したようにも取れる。
「て事は愛人のC.C.公認の恋人かよ」
素早くツッコミを入れるのは例によっての玉城である。
しかしどうして玉城はこんなところだけに頭が回るのだろうか?と呆れた視線が幾つか向けられるが玉城はまったく気付かない。
「いや、彼はゼロの恋人では」
藤堂はそこまで言って、朝比奈の驚愕の声に言葉を切った。
「と、藤堂さん!?今、『彼』って‥‥。少年なんですか?あの子‥‥」
言われて藤堂は自分の失言に気付く。
「てか、朝比奈さん、千葉さん。一体どんな人が写ってたんですか?」
カレンが写真の人物に興味を持って尋ねた。
「黒髪で細身で少し首を傾けているポーズが愛らしい学生服を着た美少女、に見えたな。中佐が『彼』と仰るのだから美少年と言うべきだろうが」
千葉の説明に、朝比奈は頷き、藤堂は無表情でカレンとラクシャータの反応をわからないように窺った。
「あらぁ?それじゃあ、確かにゼロの恋人じゃないかもねぇ」
ラクシャータは楽しそうに言い、逆にカレンは蒼白になった。
「絶対有り得ません!そいつがゼロの恋人だなんて!だって、外見に反して性格すっごく悪いんですよ。ゼロが相手にするはずが無いです!」
「‥‥‥てか、カレン。知ってるのか?てか今の千葉さんの描写だけでわかったのか?それに、ラクシャータも‥‥」
扇が驚きと呆れ混じりに尋ねる。
「えぇ。でもねぇ。わたしは何も言う気はないわよぉ。叱られるのはゴメンだしぃ」
にやにやと笑うラクシャータはいつもの気だるげな様子は見られず、本当に楽しそうに言う。
「黒髪で学生服着て細身で‥‥。で白い肌したブリタニア人ですよね?クラスメイトに一人いますから」
「紅月さん、名前はッ!?」
口の重たい藤堂から、朝比奈はカレンに矛先を変更したようである。
「‥‥ルルーシュ・ランペルージ。生徒会副会長もしてます。頭は良いらしいけど成績はそんなにだし、体力ないし、素行は悪いし、性格も悪いです」
カレンはそう言ってから、「後、シスコンで、男女問わずモテまくって、いつも告白されてます。全部断ってるらしいですけど」と付け加えた。
カレンの説明に千葉は首を傾げて考えた。
頭が良くて体力がなくて‥‥どこかで聞いたフレーズではないか?と。
それから藤堂に向き直って「中佐」と声を掛ける。
「中佐。写真に写っていた少年が、もしやゼロ本人、ですか?」
千葉の言葉は疑問系だったが、どこか確信を持った声音だった。
「ちょッ‥‥有り得ないわそれこそ!アイツは世の中を斜めに見ていて『どうせ世界は変わらない』って何もしない奴なのよ!それに枢木スザクが親友なのよ!」
カレンの反論は途中から恐怖を含んだものになり、必死に否定したがっているように見えた。
それは最後の台詞で否定したいはずだと理解できた。
その『ルルーシュ・ランペルージ』がゼロなのだとしたら、ゼロは親友と戦っている事になるのだから。
「‥‥‥枢木の件は置いておくとして、裏の顔を悟られない為のポーズかも知れない。中佐、どうですか?」
「間違いなく、その子がゼロでしょうねぇ。だって彼にはそれだけの理由があるんですものぉ。藤堂、あんた往生際悪すぎよぉ」
ラクシャータがあっさりと肯定して藤堂に振った。
「‥‥‥。あぁ、そうだな。彼が、ルルーシュ君がゼロだ」
ルルーシュの素性を知っているであろうラクシャータに肯定されたのでこれ以上黙っている事も出来ず、藤堂は認めた。
「‥‥って事はゼロって学生かよ。しかも枢木の親友だと!?」
玉城の反論は既に条件反射としか思えず、卜部はさっさと自分の疑問を口にした。
「中佐ぁ、『ルルーシュ君』って彼の事、ホントに知ってたんだなー。何時?どんな関係?」
「7年前にスザク君が友達だといって紹介してきた。ゼロが彼だと知ったのは、騎士団に合流してすぐだ」
藤堂がそう答えたところで、ゼロが戻ってきた。

後編に続く。

───────────
作成 2008.04.11 
アップ 2008.04.12 
 

PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS: 管理人のみ表示

この記事にトラックバックする



この記事へのトラックバック
≪ Back  │HOME│  Next ≫

[90] [89] [88] [87] [86] [85] [84] [83] [82] [81] [80]

Copyright c No.1(再録用ブログ)。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]