(「ナナリーi.n騎.士団」設定/桐原+神楽耶)
「‥‥‥ナナリーが!?」
驚く神楽耶に桐原は笑みを浮かべて頷く。
「はい。この度、キョウトを頼りたい、と申されましてな」
「無事だったのか‥‥良かった。‥‥ならばルルーシュも一緒だな?」
心底ホッとした様子の神楽耶に、しかし桐原は笑みを引っ込めて首を振った。
「聞いておりますのは妹姫の事だけです、神楽耶様」
「ルルーシュが一緒でないなどと言う事は有り得ぬ。何故じゃ、桐原」
訝しげな声を上げる神楽耶に、桐原は声を落とすように言う。
「これは内密の要請。声が大きいですぞ、神楽耶様。キョウトへの要請は、お一方の身の安全。宜しいな?」
「‥‥要請をしてきたのがルルーシュなのだな?無事だと判れば良いと、今は思う事にする」
自分に言い聞かせるように言って頷く神楽耶に、桐原は一層声を低めた。
「彼の皇子は聡明な方でしたからな。黒の騎士団を経由して護衛をつける手はずまで整えているとの事」
「そうかッ!流石ですね。その為ではありませんでしたけど、援助をした甲斐がありましたね。騎士団には更なる援助を」
「出来る限りの手配は致しましょう」
喜ぶ神楽耶に、「あやつ、一石二鳥でも狙っていたのか?」と内心で訝りながらも桐原は素直に頷いておいた。
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2008.06.18作成
2008.07.03-2008.07.09up
2008.08.02再録
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