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いつでも出発できる状態で迎えた三日目、しかしこの日のキョウトへの出発は延期となった。
状況を尋ねに行った千葉(女性の部屋という事で仙波達が半ば強引に千葉に押し付けたとも言う)は、咲世子から今日は動かしたくない、と言われたのだ。
千葉はラクシャータを伴って再び訪れ、診察したラクシャータはゼロに、「二、三日延期できないかしらぁ?」と進言した。
ゼロは「確認してみよう」と言って一旦自室に戻り、桐原公の許可を取り付けて戻ってきた。
「最大十日は待てるそうだ。その後は、改めて日程調整から入る必要が生じる」
最初のメンバーを集めた場所で、ゼロはそう言った。
と、言っても、臥せっているナナリーと付き添いの咲世子は参加せず、カレンとディートハルトは不在だったが。
「で?どーなんだい?ラクシャータ」
「微熱よぉ。ただ移動するとなるとぉ、下がるまでは様子見ときたいってぇ感じだから。明日か明後日には発てるんじゃなぁい?」
「悪化したりとかはしないのかぃって聞いてるんだけど、ぼくは?」
「それは平気でしょ~?受け答えもしっかりしてたしぃ。昼下がりには熱も下がってるわぁ」
ロイドとラクシャータが、以前の知り合いという事が影響しているのか、かなり気安く話を進める。
「ゼロ。‥‥騎士団としてはどうする気だ?」
藤堂が、ゼロに尋ねる。
「他の予定を変える気はない。‥‥ラクシャータ。君はどうする?」
ゼロはキッパリと言い切ると、そのままラクシャータに尋ねる。
「わたしぃ?‥‥てか、わたしが行かないと話にならないでしょぉ?」
「他の予定って‥‥ゼロ何かするんですか?」
首を傾げた朝比奈が尋ねる。
「わたしは表の用事があるから、数日不在にする。藤堂とラクシャータには用事を頼んでいた」
「ホントーはぁ。あんた達を見送ってから出発しようってぇ話してたんだけどねぇ。延期するならそうも言ってられないしぃ?」
「中佐?どちらに行かれるのですか?」
千葉が藤堂に尋ねる。
四聖剣が傍にいない時に、四聖剣には何も言わずに動こうとしていた事が藤堂らしくないと思ったためだ。
「わたしのぉ、護衛かねぇ?ちょっとしたモノを受け取りに行くんだけどねぇ。モノがモノだからさー。手に入れるまでは秘密なわけぇ」
ラクシャータが口を挟み、「だからぁ。ゼロと藤堂にも他言無用だってぇ頼んだのはわたしなのよねぇ」と笑う。
「ラクシャータ‥‥。君、こんなところでまで、やりたい放題かぃ?」
「いけないかしらぁ?わたしのやりたい事とぉ、ゼロのやらせたい事がおんなじなんだから、プリン伯爵にとやかく言われたくないわぁ」
「なんか、二人って仲が良いんだか悪いんだか判らないね」
ラクシャータとロイドの言い合いを聞いて朝比奈がそう評した。
「「仲が良いなんて気持ちの悪いこと言わないでくれるぅ?‥‥って真似しな」」
バッと朝比奈に振り返った二人は、同時に抗議し、お互いに向かって苦情を言うもまたも揃った為に途中で口を噤んだ。
「‥‥では、ラクシャータも変更はないんだな?」
気まずい沈黙を破ったのはゼロの呆れた声だった。
「ないわよぉ。‥‥そうねぇ。幾つか薬を処方するくらいの時間を取って貰えればぁ、いつでも出発出来るわよぉ」
「そうか。‥‥ならば、ラクシャータの準備が整い次第、二人は出発してくれ」
「わかったわぁ。‥‥で、あんたは?ゼロ。いつ表にぃ?」
「まだ若干しておく事があるからな。‥‥3時間程だな。その間の事は、扇、任せるぞ」
「あぁ、判った。いつも通りに処理しておく。‥‥戻るのは‥‥?」
「少なくとも三日は戻れないつもりでいてくれ」
「あ、あぁ。‥‥その、ゼロ。そういう事を客人達の前で言ってしまって良かったのか?」
扇は今更ながらに、チラとロイドとミレイを見る。
「何か問題があるのか?表にいる間、わたしに連絡は取れない。それは客人にも認識しておいて貰った方が話が早いだろう?」
「いや、それはそーなんだろうけど‥‥」
「それにわたしが不在かどうかなど、中にいなければわからない事だろう?」
「あ、あぁ、そうだな」
ゼロの言葉に扇は頷いたが、ロイドが反論した。
「そーかなぁ?戦闘開始してみたら、君がいるかどうか判るだろー?なんたって君は最前線に出ながら指揮まで執っちゃうんだから~?」
「‥‥そもそも、わたしがいない状態で作戦行動に出る事自体がないのに、そんな事は気にする必要はないだろう?」
ロイドの反論をあっさり肯定したゼロは、それでもそんな事は歯牙にもかけていない様子で返す。
「‥‥ゼロ。出立前に、2、3確認して置きたい事がある。少し時間を割いてくれ」
藤堂が息を吐いた後、ゼロに声を掛けた。
「‥‥判った。扇、任せた。客人を頼んだ、四聖剣。ではわたしはこれで」
扇と四聖剣とがそれぞれ頷いたのを確認すると、ゼロは立ち上がり、藤堂を連れて先に部屋を出て行った。
「‥‥えーと。じゃあ、わたしは結果をナナちゃんと咲世子さんに報告してくるけど、ロイドさん?あんまり騒動起こさないでくださいね」
ミレイがそう言って立ち上がる。
「‥‥ミレイ君?ぼくの事、子ども扱いしてないかぃ?きみ」
「あら、そんな事ありませんわ。子どもっぽいところがある事は否定しませんけど」
「プリン伯爵はお子様でしょぉ?ナイトメアをおもちゃにして、プリンさえあればご満悦で、にやにやと笑ってるんじゃないのぉ?今もぉ」
ラクシャータの横やりに、ミレイは「そんな感じだったような‥‥」と特派のトレーラーを訪れた時を思い出して思う。
「それは違うよ、ラクシャータ。訂正して欲しいね、ぼくはそれでも主がいないなら心から喜べないんだから」
「あぁ、まぁ、それは認めるけどねぇ。まったくぅ、結構迷惑な話よねぇ」
再び始まったロイドとラクシャータの舌戦に、ミレイは肩を竦めると、千葉に目礼してついて来て貰いつつ、賑やかな部屋を後にした。
残った扇、仙波、卜部、朝比奈は顔を見合せて揃って溜息を吐いたのだった。
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作成 2008.03.19
アップ 2008.07.26
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ナナリーin騎士団【11】出発延期!?。
※引き続き、あとがきその時に書いてません(汗
しまったぁ~~~orz
あはははは^-^ll
アップしているつもりになってました。
ぅわ、拍手文で先に暴露話出してたなんてぇぇぇえええ!!!
なんか、かなりショックです。
忙しかったから順番誤ったんだなぁー‥‥。
あ。あとがきてか、愚痴しか書いてない......思い浮かばないし、今回はいっか。m(_ _)m