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ゼロは、無頼を完全に壊される前に、コックピットを射出することに成功した。
枢木スザクの騎乗する白兜──もといランスロット──は間髪の差で無頼のみを粉砕した後、ゼロの身柄を確保する為に、追跡を開始した。
ギルフォード及び親衛隊の相手をしていた藤堂と四聖剣だったが、藤堂の合図で一斉に距離を取りそのまま後退した。
コーネリア第一のギルフォードが後を追うハズもなく合わせて双方退く形になった。
『しかし、よろしかったのですか?藤堂中佐』
仙波が気遣わし気に尋ねる。
「黒の騎士団の動きが解せない。これ以上は無意味だ。‥‥あちらで不測の事態でも起きたのかも知れんな」
藤堂は戦場に流れる空気から、そう読み取ったのだ。
ならば混乱に乗じて退くのが吉である。
『中佐ッ。何か来ます!』
飛来音に気付いた千葉が注意を促す。
それぞれ無頼改を進ませた仙波と卜部が左右の前方を固め、千葉と朝比奈は後ろを含めた周囲に警戒を向ける。
藤堂は音のする空へ視線を向けた。
「‥‥脱出したコックピット‥‥」
『どこのでしょうか‥‥』
『どうしますか?中佐』
尋ねている間にも、高度を下げていた飛来物は、無頼改の前方に墜落して破片を撒き散らしながら更に接近して来た。
それを凝視していた藤堂は、仙波と卜部の間を抜けて無頼改を前に出した。
『中佐ッ!?』
千葉の慌てた声が響く中、藤堂は飛んで来た黒い塊を無頼改の片腕で受け止め、もう片方で他の破片から庇うようにしながら反転した。
藤堂の無頼改を襲う破片を、慌てて仙波と卜部が叩き落とした。
『どうしたんですか、藤堂さん?』
朝比奈が無頼改を寄せて問い掛け、千葉はその動きに渋面を作りながらも周囲の警戒を継続した。
破片を全て叩き落とした二人は、やれやれと息を吐き出す。
『中佐ー。いきなりだとフォローするのが大変だって』
卜部が明るい口調で言う。
いつもなら、何かしらの反応があるのだが今回はなかった。
『あれ?藤堂さん。それってもしかして、‥‥ゼロ?』
朝比奈は藤堂の無頼改の手の平に乗っているモノが人である事に気づき、それがゼロだと当たりをつけた。
藤堂は無頼改のコックピットを開いて外に出ると、無頼改の肩と腕とを伝って手の平まで身軽に移動した。
朝比奈がゼロだと推測した人物に対して無頼改の銃口を向け、何か有ればいつでも放てるように警戒する。
藤堂はそっとその肩に触れる、と「うっ」と唸って身動いだ。
『動かないでくださいよ』
「お前は‥‥ッく‥‥。は、早くここを離れろ。‥‥白兜が追って来る」
どこか怪我をしているのか、苦痛の息の下、藤堂に向かって警告を発する。
『中佐、本当です。ナイトメアが一機こちらに向かっています』
「掴まれ。大人しくしているのならば、安全な所まで連れて行ってやる」
藤堂の言葉に、四聖剣は驚き、藤堂とゼロは暫く無言で(多分)睨み合った後、ゼロは藤堂に片手を差し出した。
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作成 2008.02.29
アップ 2008.04.19
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ナリタ捏造「藤堂+四聖剣とゼロ」【1】撤退。 朝比奈:「あれ?藤堂さん。それってもしかして、‥‥ゼロ?」
突発な思いつき。
まぁ、「17話の後」で度忘れしていたからどこかに何らかの形で書きたいとは思っていたのですけども。
スザクに追い詰められたくなかったので、逃がしてみました。
何故か藤堂+四聖剣と合流しちゃってます。