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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ゼロ(ルル)至上主義です。
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「‥‥ゼロ」
藤堂は掠れた声でゼロを呼んだ。
素顔を晒しているゼロは無表情のまま、藤堂を見る。
「尋ねたい事が二つ、ある」
「‥‥‥答えられる事ならば答えよう。‥‥それで?」
ほとんど睨むようにゼロの一つだけ見える紫の瞳を凝視しながら、藤堂が言えば、ゼロは暫く静かに見返した後、無感動に応じる。
「C.C.とはなんだ?『「ゼロ」としてはC.C.が離れるのも確かに痛手』とは、どういう意味なのだ?」
「‥‥その答えを持っているのはC.C.だな。‥‥わたしには答えられない」
ゼロの回答に、藤堂は眉を顰めて、C.C.へと視線を移す。
「‥‥答える気はないぞ。わたしは。わたしはわたしだし、なんだと問われても答えようがないしな。‥‥でもそうだな、ピザを献上すると言うのなら‥‥」
「やめろ、C.C.。そう簡単にピザで左右されるな。‥‥その内、おれの素性もピザで売ろうとしないだろうな?貴様‥‥」
「流石に、時と場合と相手は選ぶ。大体、貴様がわたしのピザ代をケチろうとするからこうなるんだろう?」
どうしたものかと考えたが、この場にゼロも同席している以上ピザで釣るのは不可能と判断して、藤堂はゼロへと視線を戻した。
「‥‥全てが終わった後、『ゼロ』をどうする気なんだ?そして、君はどうする気なんだ?‥‥ルルーシュ君」
そして二つ目の問い。
「『ゼロ』は当然消える。全てが終わり、反逆する必要がなくなれば、『ゼロ』もまた無に戻るだけだ」
一切の未練も感じさせないゼロの言い様に、藤堂は嫌な物を感じる。
「‥‥では、君は?ルルーシュ君。‥‥君は、その時は、」
「初めの名は既に死んでいる。表の名もまもなくその場所を奪われる。おれはナナリーさえ幸せになってくれればそれで良い」
「待て。まもなくという事は、まだ奪われない手を打てるのではないのか?妹君の幸せは、君が傍にいなければ叶わない。‥‥間違っているか?」
「‥‥例えナナリーがゼロの正体を知り、それでもと望んでも、それは応えてはいけないし、応えられない。おれの未来はナナリーとは繋がっていないからだ」
「‥‥居場所が奪われない為の手は打たないのか?」
「既に打てる手は打ってきた。だが、ここまで皇族がエリア11に来ていては、見つかるのも時間の問題。せめてナナリーだけでも隠す算段はつけるさ」
ギリッと藤堂の奥歯が鳴る。
「‥‥ならば、日本の地を踏む皇族を、ことごとく屠れば、居場所は出来るか?コーネリアも、ユーフェミアも、シュナイゼルさえ屠ってみせれば良いか?」
藤堂の内に沸きあがるのは純粋な怒りだった。
誰に対するモノかは判らないが、ただ怒りだけが、膨れ上がっていって止める事が出来ない。
「無駄だな、藤堂。仮に、今からそれを成した所で、十手も二十手も後手であり、最早手遅れで有る以上、悪手にしか成りようがない」
藤堂に、そんな暴挙に出られては堪らないと、C.C.が口を挟む。
「それに、そんなにこいつの居場所を確保したいのならば、お前の傍に新しく作ってやれば良いんじゃないのか?」
「C.C.、貴様ッ。何を考えている?」
「お前が考えていない事だ。そうだろう?お前は妹の、『合衆国日本』の、そして騎士団の未来は見ているが、お前自身の未来は見ていない」
「‥‥見ているさ。唯、おれの先には道がないだけだ。‥‥元々、道なき道を糸を渡して強引に渡って来たようなモノだったのだ。なくて当然なんだ」
「だが、今はあるはずだぞ?わたしが作ったのだからな。お前の道はわたしとの『契約』が有る限り、なくなりはしない。わかっているはずだな?」
C.C.の提案と、それに続いた二人の会話に、藤堂は内に広がっていた怒りが急速に萎んでいくのを感じていた。
「‥‥『契約』とはなんだ?」
「質問が増えているぞ。‥‥それに、お前には関係のない事だ、藤堂。‥‥強いて言えば、わたしがこいつの傍にいる『理由』か?」
藤堂はC.C.の答えにならない答えを聞いてから、ゆっくりとゼロに視線を移した。
「‥‥‥‥。君が『ゼロ』のままだろうとそれをやめようと構わない。おれが君を、君達を守りたいと言えば、守らせてもらえるだろうか?」
ゼロはその言葉に、見えている片目を大きく見開いた。
「‥‥‥お前は、‥‥お前にはやるべき事があるはずだ。おれ達にかかわっている場合ではないはずだぞ、藤堂」
「‥‥‥‥。『ゼロ』は日本人に『合衆国日本』と言うかけがえのない宝を取り戻してくれた。その『ゼロ』を優先する事を誰も咎めたりはしない」
「文句も言わせないし、聞くつもりもない」と藤堂は言ってのけた。
「‥‥‥‥ッ」
乱暴なその言い分に、ゼロは咄嗟に反論が出てこない。
「建前と体裁はこれで整うのだ、『ゼロ』にも文句は言わせない。‥‥それとも守らせては貰えないのか?」
藤堂のそれはゼロの、ルルーシュの為だけを想った言葉だ。
他の誰をも説得して、言い負かして、ねじ伏せて、それでも傍に残りたいのだと言っているのだ。
「‥‥どうした?答えてやらないのか?」
C.C.が黙ったままのゼロに声を掛ける。
「‥‥‥‥‥‥。ッその時が来るまで、‥‥保留だッ」
迷っていたゼロはそう云い捨てるとソッポを向いた。
「‥‥いいだろう。ただし、返事を言う前に勝手に消えるなよ」
その場で即座に否定されなかった事に、藤堂は頷くと、そう返した。

───────────
作成 2008.02.03 
アップ 2008.03.30 


───────────
「おれを撃て」【12】9の続き。ゼロの私室にてC.C.+藤堂。

.....シリアス?そして藤ルル?
ぅわ、自分でも信じられないかも....てかこの辺りが限界(汗
【11】よりも先に書き終わったので、(ほぼ二か月!?)
順番を変えようかとも考えていたのですが。
当時【9】についてもまだ少し迷っていたので、「まぁいっか」とか。

見直してみて凄くテレてます。
(アップまで間が空いたのがそのせいなのは確実....)

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