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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ギ ア スの小説を書いています。
ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
表現力がなく×ではなく+どまり多数。
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この数日、どんよりと暗く、心ここにあらずな様子の扇を旧扇グループはもとより、藤堂や四聖剣も心配していた。
ゼロはと言うと、まだ扇の変調に気づいていないだろう。
「表で仮初の生活をするのはやめた」と言い放ったゼロは、表に戻る事がなくなった。
しかし、それに代わるように今まで表に戻っていた時間は自室に篭るようになったのだ。
カレンの話で、ゼロがカレンの同級生、つまり学生だった事が幹部にだけ知らされ驚愕を呼んだのはつい先日の事である。
プライベートと称されて、自室を尋ねる者も制限された為、もしかしたら表に戻っていた時よりも厄介かも知れないが。
ちなみに、許可されたのは、「ゼロの素顔を知る者」である。
藤堂、カレン、ラクシャータ、プリン、将軍、オレンジに加え今回新しく入団した三人である。
いや、更に加えて元から団員だったと主張し、何故かディートハルトもそれを認めた咲世子と言う女性もだ。
これまたカレンの話では、新団員の三人は学園の生徒でカレンやゼロとも仲が良いのだと言う話だった。
ゼロの正体に気付いて、共に戦いたいのだと言うのが入団希望の動機だと聞いて幹部達はゼロとの友情に感動する者もいた。
だが、そのうちの一人である車椅子の少女がゼロの部屋から出て来る様子がない事には首を傾げ捲った。
いや、ゼロの部屋を訪れる許可を貰っている者達には動揺は見られず、当然の事と受け止めているようだったが。

カレンが渋々ゼロの自室を訪れたのは、扇の様子を報せて、判断を仰ぐ為だった。
だがしかし、玉城達にせっつかれたとはいえ、騎士団の用事では、きたくなかったのだ、カレンは。
来る途中に、藤堂やラクシャータや将軍に「気をつけろ」的な忠告を投げ掛けられ、気が重いカレンだった。
カレンは扉をノックして「ゼロ、カレンです」と声をかけた。
『‥‥どうした?カレン』
中からゼロの声が届いて、カレンは泣きたくなった。
「その、扇さんが何故だか沈んでまして。副司令という立場上、このままにしておくわけには行かないので‥‥」
『‥‥‥‥カレン。扇と藤堂、それにオレンジ卿を小会議室に‥‥。そうだな、一時間後で』
カレンは「何故その組み合わせ?」と首を傾げながら「わかりました」と応じて引き返していった。

「むー。『奇跡の藤堂』はともかく、何故オレンジ卿なのさー。ミレイ君はぼくまで締め出しちゃうしさー」
ロイドは口を尖らせて文句を述べる。
「当然じゃないですか。リラックスする為の時間に軍人入れたがる人はそうそういません」
「そんなことないよー。ぼくの側は落ち着くって言ってた事だってあるんだからねー」
「勝手に捏造するのやめなさいよ。後、ゼロを待たせる事にならないように早目に行ってくださいね、扇さん」
「あ、あぁ。‥‥わかった」
名前を呼ばれて反射的にしたような返事に、どこまでわかったのか、みんな疑問に思う。
そんな中、ロイドと更にラクシャータ、ダールトンだけはロイドの言葉が捏造でない事を知っていたが言葉を重ねても無駄だと無言を保った。
「‥‥ディートハルト、今度は誰だ?」
そんな中、小さく息を吐いた藤堂がディートハルトに声をかけた。
「それはまさか‥‥。で、ですが、扇さんとジェレミア卿に関連しているらしい方は思い浮かばないのですが」

結局、藤堂の問いに明確な答えがでないまま、藤堂とジェレミアは扇を促しつつ場所を移動した。
カレンや井上は心配顔で扇を見送り、四聖剣は上司の苦労に苦笑を浮かべていた。


小会議室についた三人は、既にゼロがいる事に驚いた。
ジェレミアは「主をお待たせしてしまうとは‥‥‥‥」と平身低頭してしまっている。
ゼロが身振りで座るように促すのに従い、三人が席に着くと、ゼロは扇に仮面を向けた。
「扇、原因を話せ」
余りにも単刀直入な問いに、藤堂とジェレミアも唖然とする。
「それは‥‥‥‥」
言い渋る扇にゼロは溜息を一つ。
「わたしは知っている、と言えば話す気になるか?扇」
ゼロのその一言は劇的な効果を生み出し、扇はガタンと立ち上がる。
「知って、いる‥‥‥‥?」
「有り体に言えば女性問題、だろう?」
ゼロはそう言ってくすりと笑った。
扇は「それはそうなんだが‥‥」と口内で呟きつつ、ゼロを凝視した。
「扇、君の口から聞かない事には、話が始められないのだが?」
「‥‥‥‥ほ、ホントに知っているのか?‥‥全部?」
「少なくともお前が言い渋っている原因は把握しているつもりだが?」
扇はストンと椅子に座り込む。
「す、すまない」
扇から出た謝罪の言葉にジェレミアの表情が険しくなる。
「魔がさす事はある。初めの動機は不問にしてやるからさっさと話せ」
ゼロはそう言って扇を促すが次に口を開いたのは藤堂だった。
「ゼロ。知っていると言いながら話せ、というのは何故だ?」
「わたしが知っているのが表面の事象だけだからだ。扇がどう思っているなどの内面までは認知外なのでな」
ゼロの言葉に、扇はぽつりと話し始めた。
「もう十日、二週間になる‥‥。おれは、もう一度会いたいと‥‥。それが無理なら無事を確かめるだけでも良いからと」
うなだれて絞りだすように言う扇を、藤堂とジェレミアは痛ましそうに見る。
「良いだろう、扇。その望み、叶えてやろう」
ゼロは威厳に満ちた声で告げると、一枚の用紙をテーブルに乗せた。

「なッ‥‥‥‥!ななななななあぜ!」
扇が目を見開いて経歴書の写真に釘づけになっていると、ジェレミアが驚き吃りまくった声を上げて、写真を指していた。
「ヴィレッタ・ヌゥ。オレンジ君の元部下だな。‥‥‥‥扇には千草と言った方が良いか?」
「なッ!何故その名前までッ!」
「尋ねる前に備考欄を見てみろ」
そう言ったのは藤堂で、なんだかすっかり慣れてしまっている。
『ジェレミア卿、騎士団にいると聞いて驚きました、ヴィレッタ』と言うジェレミアに対する一文と。
『要さん。助けて頂きありがとうございました。千草』と言う扇に対する一文が並んでいた。

──審査「ヴィレッタ」編──

───────────
作成 2008.05.30
アップ 2008.08.24
 


───────────
黒の騎士団入団試験 【12】審査「ヴィレッタ」編 ゼロ:「有り体に言えば女性問題、だろう?」

暗雲背負った扇登場。
それだけで判りそうだけれど、あえてタイトルの一部を最後に持って来てみました。

ここから下はあとがきというか、言い訳?
読み直してみて、思った事が一つ。
「未発表分の『反響と戦慄編』先出した方が良かったか?これは‥‥」
それも悩んだけれど、あちらはあちらで今出すととんでもない事になりそうなので、
「いいや。後にしよう、後に!」とほっぽりました。(ほとぼりが冷めた頃にする予定です)
こちらも、「R2怖いR2!!、こんな事ならもっと早くアップしとけばッ」とか思ってたりします。
「『王の間』はR2完全無視って書いてるし.....良いよね」って事で、よろしく!!。
 

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