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(「父の日騒動」続編【5】/藤堂+ゼロ)
月下の中で、藤堂の考えがぐるぐると何度目かの始まりに戻った時だった。
月下の外でコツコツと音がするのに気付いた。
どうやら月下の装甲をノックしているらしいと気付いた藤堂は、モニターを見て固まる。
ぐるぐると思い悩んでいた原因がそこに存在したからだ。
藤堂は何とか腕を動かして外の音声を拾う。
『‥‥先程は、‥‥すまなかった、藤堂』
ゼロが悪いわけではないのに謝らせてしまった事に藤堂の動揺は激しくなる。
そしてゼロの後ろ、少し離れた場所で四聖剣がそんなゼロと月下を見ている事に気付いた。
藤堂は慌ててハッチを開け、「入ってくれ」と言う。
ゼロは首を傾げてから、それでもその指示に従い月下のコックピットに乗り込んだ。
当然ながら、藤堂は再びハッチを閉ざした。
モニター越しに四聖剣の驚く姿が映るが、今は無視しておこう。
狭いコックピットでゼロを振り返り、その近過ぎる距離に藤堂は再び動揺していた。
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2008.07.24作成
2008.08.01-2008.08.04up
2008.08.28再録