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(「父の日騒動」続編【10】/藤堂+ゼロ)
暖かい。
藤堂の腕の中がとても暖かい優しいものに感じられて。
ルルーシュはそろそろと藤堂の背中に両手を回した。
思えば今まで、C.C.という共犯者はいたけれど。
安らげる場所はナナリーの傍だけで。
でも、ナナリーを守らなければという気概が心から安らげなくなっていたこの8年。
ルルーシュはずっと気を張り詰めていたのだと、初めて気付いた。
気付いて、そして安らげる場所を見つけてしまった。
軽く添えるだけだった両手に、藤堂の背中でしがみ付くように力が込められる。
「ルルーシュ君?」
途端に、藤堂の気遣うような優しい声が耳に届いて。
ルルーシュは不覚にも涙を零していた。
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2008.08.18作成
2008.08.25-2008.09.01up
2008.09.24再録