(藤ルル前提/ゼロ+朝/ギャグ?)
朝比奈に「立場が逆じゃないですか?」と言われてゼロの仮面が傾いた。
「‥‥藤堂がリーダーになるべきだと言っているのか?」
藤堂至上の四聖剣である朝比奈の言葉だから、腹も立たずゼロは問い返す。
「違います。騎士団とは全然関係ないですよー」
「なら、なんの立場だ?」
不思議そうに尋ねるゼロに朝比奈は先程の怒鳴り声と説教を思い浮かべて押し黙る。
「‥‥‥朝比奈?」
「えっと。ですねー。ほら、最初に捕まっていた藤堂さんを助けてくれたじゃないですか」
名前を呼ぶ事で続きを促された朝比奈はそう言って話し始める。
「ああ。そうだな。‥‥それが?」
「で、普通助けを待つのはお姫様で、助けるのは王子様じゃないかなぁ~って」
朝比奈は何気なさを装い、そう言った。
「‥‥‥知っていたのか?」
しかし、少し驚いたようなゼロの言葉に、朝比奈の方が目を限界まで見開いて驚く事になる。
印象が強烈だっただけに、ゼロの肯定にも取れる返事に、「藤堂さんが姫‥‥ホントに!?」と思ってしまった為だ。
そして、それを尋ねてきっぱりと肯定されるのを朝比奈は恐れた。
その為、朝比奈は「話がそれだけなら行くぞ?」と言って立ち去るゼロの背中を呆然と見続ける事になった。
───────────
2008.06.03作成
2008.06.10-2008.06.14up
2008.07.02再録
PR