(「入.団試.験」設定/過去捏造/皇子i.n本.国/特.派の前身たる研究所+皇.妃)
「実は、頼みたい事があるのですが、みんな忙しそうだからどうしましょうか、迷っているのです」
「勿論、お引き受けいたしますともぉ。なんっでも仰ってください、マリアンヌ様ぁ」
ラクシャータばかりが受け答えしているのは、男性陣は見惚れるのに忙しく、残る1人は畏まってしまっているからだ。
作業に没頭しているロイドは論外である。
「お願いしたい事は二つ有るのです」
そう前置きを入れたマリアンヌは大人しく耳を傾ける一同に先を続けた。
「一つはナイトメアに関する事なので、ラクシャータとアスプルンド伯爵にと思っているのですけど‥‥」
マリアンヌの言葉にラクシャータはチラと同僚を顧みてから頷いた。
「プリン伯爵ならわたしが責任持って同行させますからご心配には及びませんよぉ」
「ではお願いしますね、ラクシャータ」
「‥‥それで、今ひとつの依頼というのはぁ‥‥?」
「実はその関連で数日、アリエスを留守にする事になったのですけど、子供達が心配で‥‥」
がばっとロイドが顔を上げて数歩で近付いてくる。
「留守番でしたらこのぼくが」
「あんたは既にマリアンヌ様と同行する事が決まってるのよぉ。あしからずぅ」
「なッ‥‥きみ、ラクシャータ。横暴すぎるよー最近特にー」
「ごめんなさいね、アスプルンド伯爵」
マリアンヌはまず、そう謝罪してから先を続ける。
「ルルーシュもナイトメアの新しいデータが欲しいと言っていたので今度遊びに行ってあげてくれるかしら」
「勿論ですよー。最新のデータを満載にしてお伺い致しますーとお伝え下さい」
不機嫌だったロイドは一瞬の内に上機嫌になっていそいそと戻っていった。
「セシルぅ。あんた数日アリエスの離宮に出張ねぇ。留守番してきなさぁい。皇子様方に無体な事をしちゃあだめよぉ」
「なッラクシャータさんッ‥‥‥。あ、あの。その」
「畏まらないで?二人とも優しい子達だから貴女もきっと気に入ってくれると思うのだけれど‥‥どうかしら?」
「よッよろこんでお引き受けいたします!」
「良かったわ。よろしくお願いしますね。セシル」
マリアンヌはにっこりと微笑み、こうしてセシルの離宮での留守番生活が始まる事になったのだった。
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2008.06.14作成
2008.06.19-2008.06.28up
2008.07.24再録
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