(「災厄は突然に」設定/藤ル.ル/ルル)
ルルーシュは暫く鏡を見つめていた(実際は見惚れていた(と言うのは内緒だ))が、溜息を吐くと鏡から離れる。
幾ら見つめていようがこの紛れもない事実は変わらないと察したからだ。
着ていた寝間着を脱いで軍服を手に取る。
「藤堂。ゼロの服、着方判るのか?」
ルルーシュが声を掛けてみるも、藤堂からの返事はなく、ルルーシュはもう一度溜息を吐くと先に着替える事にした。
軍服に着替え終わっても藤堂は戻って来ないので、そのまま台所に入って朝食に取り掛かる。
背の高さが違う事がこれ程不便なものなのだとは今まで気づかなかった。
高ければその分手が届く範囲が広くなるだろうと思っていただけだが、今は認識を改めた。
勝手知ったる間合いが違うと不便で仕方がない事がわかったからだ。
気をつけていなければ、すぐに今まで通りに動こうとしてあちこちにぶつける羽目になるのだ。
ルルーシュはそれをすぐに念頭に置いた。
「藤堂、食べるだろう?」
二人分の食事を並べた後に声を掛けたら、藤堂はやっと戻ってきたようだった。
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2008.06.10作成
2008.06.25-2008.07.03up
2008.07.22再録
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