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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
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★レイシア様へのリクエスト作品★
(枢.機.卿とル.ルーシュ/依存兄弟/二人に優しい話)

トレーラー一階のソファに座るゼロを階段付近に固まって心配そうな視線を送るのは旧扇グループと四聖剣にディートハルト。
早い話が藤堂とラクシャータを除いた幹部達だ。
いない二人は月下隊長機のメンテナンス中である。
ゼロはと言うと、どこか心ここにあらずな様子で、そっとかけた程度の呼び掛けだと気付かないくらいなのだ。

副司令だからと言う理由で、みんなから押し付けられた扇が、背中を押されようとした時、着信音が響いて幹部達は慌てた。
一部は自分か?と服の上から携帯を叩いて確認する者もいる中、ゼロが動いて携帯を取り出した。
すぐに取るかと思った幹部達の予想は外れ、着信音はやむ様子を見せず、ゼロは携帯を見つめたままだった。
「ってゼロ、おい!電話取らなくて良いのかよッ!いつまでも鳴りっ放しじゃうるせーんだよ!」
痺れを切らせた玉城が怒鳴る。
その声に背中を押されるかのようにゼロは通話ボタンを押して携帯を耳にあてた。

『ルルーシュ?』
良く知っている、毎日のように耳にする、けれども懐かしい声が仮面ごしに耳に入って来る。
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
『ルルーシュ?聞こえている?わたしだよ?元気にしてた?』
「なッ。‥‥どれだけ連絡を取ろうとしていたと思っている?ずっと音信不通でやっと連絡してきたと思えば『元気にしてた?』だと?ふざけるな」
『ごめんね、ルルーシュ。ずっと本国だったんだ、それも奥の院で外部との連絡が取れなくて‥‥やっと出て来れるようになったからね、真っ先に』
「まさか‥‥幽閉されていたのか?」
相手の声が聞こえない幹部達は、ゼロの言葉だけを聞いて、その度にどよめいている。
『違うよ、ルルーシュ。勉強?修行かな?今ね、枢機卿に就任したところなんだ』
「なんだと!?まさか、わたしの敵になるなどと言う気ではあるまいな?」
『ありえないよ、ルルーシュ‥‥。そうか、やっぱり君がゼロなんだね。勿論協力するよ、枢機卿の特権だって色々使えるし』
「‥‥手を組むと?」
『当然じゃないか。わたし達が敵対するなんてありえないのは、ルルーシュだってわかっているよね?』
「それにしては、良くこれまで黙ってこれたな?わたしがどれだけ」
『「わたし」?さっきもだけど、今外なの?ゼロの活動中?』
改めて言及されてゼロは自分を見る幹部達に気付いたが、色々とツッコミどころ満載な事を口走った自覚はあるので半ば諦めた。
「あ、あぁ、そうだが‥‥。良いだろう。それで、すぐに会えるのか?」
『エリア11に着くのは、早くても十日後なんだ‥‥』
「なんだと?‥‥一人で来い、一人で。奴はいらないからな」
『どうしてそうシュナイゼル義兄上を嫌うかなあ』
「嫌う?‥‥違うな、それは。間違っているぞ。わたしの手は二本しかないだけだ」
『わたしとナナリーだけで良いって?わたしもだよ、それは。ルルーシュとナナリーが傍にいてくれればそれだけで幸せだから』
「わかっているならさっさと会いに来い。‥‥必要はないだろうが念のため策のすり合わせもしたいしな」
『そうだね、多分枢機卿の特権やゼロについての細かな辺りを話し合えば良いだろうね。また連絡いれるね?』
「当然だ。今度音信不通になってみろ、その時は赦さないからな」
『わかった。けど、ルルーシュ。随分と口が悪くなってないかい?昔みたいに呼んで欲しいと思うのは、わたしのわがままかな?』
「‥‥‥‥わたしがどこにいるか知っていてそれを要求するのか?」
『いけないかなぁ?』
「‥‥‥‥とにかく、連絡を待っている。‥‥無事なようで安心しました、兄上」
要望に答えて、返事も聞かずに通話を切ったゼロは、携帯をしまうと先程まで騒ぎ立てていた幹部を見た。

ゼロは自分から何かを言う気はなかった。
幹部達は何からどう聞けば良いかわからなかった。
そうして出来上がった沈黙の中、整備を終わらせた藤堂とラクシャータがやって来た。
「んー?なんかあったのぉ?」
「入口で固まられては邪魔になるんだがな」
二人が声をかけると、幹部達は左右に別れて道を作り、二人はその道を通ってソファに腰掛けた。
「‥‥それで?ゼロ。何が有った?」
「別に何もないな。わたしが私用の電話を受けたが、これまでも何度か有った事で報告する事ではないだろう?」
「‥‥だけどゼロ。敵に回るとか手を組むとか、全く無関係と言う訳でもなさそうだったし‥‥」
扇が控えめに意見する。
「策のすり合わせをするとも言っておられましたね」
ディートハルトも言い添える。
「後は、幽閉とか音信不通とか」と続けたのは朝比奈で、「今のゼロのお兄さんなんですか!?」とカレンが核心に触れた。
藤堂は眉間の皺を深くし、ラクシャータも流石に笑みを引っ込めた。
「ゼロ、幽閉や音信不通と言うのは?」
「‥‥‥‥私用電話だと言ったはずだが?わたしにもプライベートは存在する」
「君の兄弟だったのだろう?困った事があるのならばおれ達だって力になれる事があるかもしれない」
「必要ない。久方振りの連絡で、明るくわたしの身を案じる程度に余裕のある相手だ。お前達の手を借りるまでもない」
ゼロの返事はにべもない。
「なぁらぁ、敵になるとか手を組むって話はぁ?」
「ものの例えだ」
「ゼロのお兄さんてぇのはほんとぉ?」
「‥‥あぁ。随分と連絡の取れなかった‥‥兄だったな。わたしがどれだけ心配したかも考えずに『元気にしてたか?』などとほざいてくれたがな」
「ゼロ、それってテレ隠し?『無事なようで安心しました、兄上』て敬語使ってたよね、さっき」
朝比奈が笑みを浮かべながら指摘した。
「そう言えと言ったのは兄だ。‥‥あぁそうだ、扇、それに藤堂」
朝比奈に応じたゼロは、扇と藤堂に声をかけ、二人が返事をすると続ける。
「わたしは暫くここには来ない。その間の事は二人に任せる。活動は控えてくれ」
「それもお兄さん関連でですか?ゼロ」
カレンが驚いて尋ねる。
「そうだ。兄の部屋を用意して掃除して家具を揃えて‥‥‥‥する事が増えたからな」
「ってゼロ!騎士団の活動より掃除のが大事だってのか!?」
「当然だ!兄との再会をわたしがどれだけ願っていたと思っている?‥‥そうだ、兄が来る事を報せなければッ」
玉城の発言を一蹴してのけ、ぶつぶつを言い始めたゼロは立ち上がった。
「と言う事でわたしは帰る。次に来るのは兄からの来訪の連絡が有った後だ」
「‥‥待て、ゼロ。君の兄は何者だ?」
「‥‥‥‥わたしが大切に思っている二人の内の一人だ。危害を加えた者には一切の容赦も情けもかけるつもりがない事は先に言っておく」
「ん?もう一人は?」
「‥‥妹だ。わたしの家族はその二人だけだ。‥‥少し話し過ぎたか。わたしはもう行く」
苦い声で最後に付け足したゼロは、「そそくさ」とその場を後にした。

中編に続く。

───────────
作成 2008.05.11 
アップ 2008.06.02 
 

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