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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
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★咲様へのリクエスト作品★
(朝ルル+藤堂+ナナリー/交際許可取り付け/ゼロバレ)

「‥‥ナナリー。少し良いだろうか?」
兄ルルーシュの躊躇いがちな言葉に、ナナリーは可愛く首を傾げて「どうなさったのですか?お兄様」と尋ねる。
「その、明日夕食に一人招く約束をしてしまったんだけど‥‥」
応えるルルーシュの言葉は尻つぼみに消えていった。
招く約束をしたと言うかさせられたと言うか悩むところではあるが、一応ナナリーが反対したら流す事が出来る。
ただどう切り出せば良いのかルルーシュは悩んでいたのだ。
「‥‥‥‥スザクさん、ですか?」
ふっと硬くなった表情で、ナナリーが問いかける。
「違うよ。‥‥ナナリーはスザクが来るの、良く思ってないのかぃ?」
「だってお兄様、スザクさんがいると辛そうなんですもの」
気付かれていたとは思わなかったルルーシュはナナリーの髪を優しく撫でる。
「心配かけてごめんな、ナナリー。‥‥それに今回はスザクじゃないから」
「‥‥なら良いですわ、お兄様。ご一緒致しましょう?」
あっさりと頷いたナナリーに、ルルーシュは却って不安になる。
「ナナリー?まだどんな奴か言ってないのに、本当に良いのかい?」
「勿論ですわ、お兄様。今その方の事を話されたお兄様、とても嬉しそうでしたもの」
にっこり微笑むナナリーに「そうだったかなぁ?」とルルーシュは首を傾げたが、許可を得たのを思いだす。
「じゃあ、明日、招待するから」
ルルーシュはそう告げてその話を終わらせた。

朝比奈は指定された人気のない公園でぽつねんと佇んでいた。
言わずと知れた待ち合わせなのだが、ゲットー内になるその公園を待ち合わせ場所にする事に、朝比奈は最後まで反対していた。
聞き入れられなかった朝比奈は、指定時間よりも随分と早くからそこで待っていた。
相手がやって来たら、即行で移動出来るようにである。
「朝比奈さまでいらっしゃいますか?」
唐突に女性の声でそんな呼び掛け方を近くからされた朝比奈は、驚いて慌てて振り返った。
そこには大量の荷物を抱えて立つ大人しそうな日本人の女性。
「朝比奈さまでいらっしゃいますね?」
再び問われて朝比奈はこくりと頷いた。
「‥‥君は?」
「お迎えに参りました。『予定していたルートが使えなくなったので多少のカムフラージュが必要になった』との事なので」
「どんな関係?」
「お二方のお世話をさせて頂いております」
「えっと、あッ。確か咲世子さんだよね。おれ、朝比奈省悟って言います」
女性の素性に思い当たった朝比奈はそう挨拶をしてペコリと頭を下げた。
「こちらこそよろしくお願い致します。ではこれをお持ちになって頂けますか?‥‥カムフラージュ用ですので」
カムフラージュ用にと渡された荷物を抱えた朝比奈は、表に出さずに驚いた。
咲世子はまだ荷物を手にしていて朝比奈は全てを渡されたわけではないのに、「この重さはナニゴト!?」と落とさないように気をつけながら思う。
「出来るだけ顔が隠れるようにお願いしますね。正規のルートなので、話し掛けられても答えてはいけませんよ」
咲世子の忠告に頷いた朝比奈は、慌てて歩きだした咲世子についていった。


不機嫌に怒りのオーラを撒き散らしつつ朝比奈に背を向けるルルーシュ。
けれどその顔が真っ赤になっている事を知っている朝比奈はただただ謝り倒して、ルルーシュが許してくれるのを待つだけだった。
「ほんっとーにごめん。荷物が重くって‥‥じゃくて、疲れてて‥‥でもなくて、頭がパニック起こしててつい即行で言ってしまったんだ」
「おれはッ!食事が済むまで待てと言ったはずだな?制止も聞かないで!しかもッ!騎士団の事だけでなくおれがゼロだという事までバラしてしまうなんてッ!」
「うん、それはおれもすっごく悪かったって思ってるんだけど‥‥。本当に、これこの通り謝るから、ね?」
不機嫌な恋人のルルーシュを宥めながら、先程までの事を朝比奈は振り返る。

「貴方がお兄様のお友達の方ですか?初めまして、妹のナナリーと申します。いつも兄がお世話になっているのでしょうね」
そう挨拶をした可憐な少女に、朝比奈はある目的を持って来ていた事も手伝って舞い上がってしまった。
「お、おれは朝比奈省悟って言います。‥‥実は今日はルルーシュ君の大切な妹である君にお願いが有って来たんだ!」
「おッおい、朝比奈ッ。とまれ馬鹿ッ」
「お願い、ですか?お兄様が焦っていらっしゃるようですけど、わたしに出来る事でしょうか?」
「なッナナリーも聞かなくて良いッ、朝比奈ッやめろッ!」
「貴女にしか出来ない事です。おれはお兄さんのルルーシュ君を愛しています。ルルーシュ君と生涯を共にする相手としておれを認めて頂けますか?」
「朝比奈~~ッ!!」
止まらない朝比奈に、ルルーシュは真っ赤になって叫んだ。
「はいッ!お兄様にも異存がないようですし、歓迎いたしますわ。‥‥えっと朝比奈さん?」
「あ、省悟で良いよ?ルルーシュ君は恥ずかしがって呼んでくれないんだけど」
「朝比奈ッ、いい加減黙れ貴様ッ」
「では省悟お義兄様ですね?お兄様をよろしくお願いしますね?泣かせたり、傷つけたり、裏切ったりしたら赦しませんけど、構いませんよね?」
「勿論ッ!おれはぜ~ったいにルルーシュ君を幸せにしてみせるから。あ、ナナリーちゃんもね、一緒に幸せになろうね♪」
「はい!省悟お義兄様。‥‥ところで、省悟お義兄様はどこでお兄様と?」
「おれ?騎士団でね、ゼロに一目ボ」
「朝比奈ッ!!」
朝比奈の言葉を、今までにない強い口調で遮ったルルーシュに、朝比奈は失言を悟る。
「‥‥では、お兄様が‥‥ゼロなのですね?すみません、お兄様。わたし、全然気づかなくって‥‥」
悲しげに伏せられた顔と声音で謝るナナリーに、ルルーシュは焦った。
「ナナリーが謝ることじゃない。ごめん、ナナリー。黙っていたおれが悪い。気づかれないように動いていたのはおれで、気づかれていればおれが困ってた」
「でもお兄様。知っていればッ、わたしは。‥‥スザクさんをここに入れたりしませんでしたのに。あのような批判を黙って聞いていたりはしませんでしたのに‥‥」
ぽろぽろと涙を零れさせながら訴えるナナリーに、ルルーシュは固まった。
朝比奈はそっと進み出るとナナリーの前に膝を付き、零れる涙を拭ってやった。
「ごめん、ナナリーちゃん。急にルルーシュ君がゼロだって知って、動転しているんだね。枢木スザクの事はさ、おれがきっちり報復するからもう気にしないで?」
「‥‥何度か、もしかしたら‥‥そう思う事は有ったんです。‥‥でも、」
「うん、大丈夫だよ、ナナリーちゃん。ルルーシュ君の望みはナナリーちゃんの幸せで、悲しませる事じゃないからね」
「ですが、お兄様に何か有れば、わたしは笑ってなどいられません」
「うん、だからね。ルルーシュ君はちゃんとおれが守るから。二人が幸せに暮らせる優しい世界もね」
朝比奈の言葉に、ナナリーはやっと笑みらしきものを浮かべた。
「‥‥省悟お義兄様もでしょう?それで一緒に幸せになるのでしょう?」
「もっちろん♪三人で幸せになろうね、ナナリーちゃん」
朝比奈の言葉で、やっといつもの笑顔を取り戻したナナリーに、ルルーシュはほっと息を吐いた。
そう、この時点では、ルルーシュも笑顔を見せたのだ。

そんなやりとりを来た早々やってしまったので、夕食の席で、ルルーシュはかなり居た堪れない思いをする事になっていた。
現在ルルーシュが不機嫌なのはその為である。
「ルルーシュ君。そんなに怒らないでよ。次は藤堂さんに挨拶に行くんでしょう?」
朝比奈の言葉に、ルルーシュはやっと振り返り、朝比奈を見るとにやりと笑う。
「‥‥‥‥意趣返しは必要だよな、朝比奈?」
「てッ!マジ謝りますからそれだけは勘弁してください」
そうしてその日、朝比奈は泣きの入った謝罪に明け暮れたのだった。

後編に続く。

───────────
作成 2008.05.14 
アップ 2008.05.30 
 

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