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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ギ ア スの小説を書いています。
ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
表現力がなく×ではなく+どまり多数。
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夕刻。
テレビがジャックされたと聞いてスイッチを入れると、そこには朝「行政特区日本」の会場だった場所が移っていた。
舞台の上には、何故か垂れ幕がしていて、その後ろに動く人影が見えていたがそれが誰なのかはまだ教えてくれない状態だ。

ここは「アヴァロン」の中の一室。
ユーフェミアとスザク、ロイド、セシルがいる場所で、4人は今、一緒にテレビを見ている。
「‥‥これは、黒の騎士団、ですね‥‥。何をするつもりなのでしょうか‥‥」
セシルが不安気に呟いた。
「‥‥この放送、止められないのかな~。ブリタニアよりも先になんらかの発表をしようとしてるんだろうけど‥‥」
そう言うロイドは全く焦りを見せない。
「なッ、それって大変じゃないですか。なんとかならないんですか?ロイドさん」
「ぼくに言われてもね~。なんとかなるくらいなら、そもそもこんな映像流れてないと思うんだよね~」
非難の眼差しを向けるセシルに、ロイドはやれやれと肩を竦める。
「心配いりません。ゼロは『行政特区日本』を生かす形で策を練ると‥‥」
ユーフェミアが自信たっぷりに言い切るのを、3人は不思議なものでも見るような表情で眺めてしまう。
「ちょっ‥‥ユーフェミア様」
「ユフィ、って呼んでくださいって言ったはずですよ、スザク」
「ゆ、ユフィ?‥‥ゼロがそう言ったのに、彼を撃ったのかい?」
スザクは驚いて裏返りまくった声音で訊ねた。
「むぅ。何度言わせるのですか?スザク。ゼロはクロヴィス義兄様を殺めたのですよ?」
拗ねた口調になったユーフェミアは、一転不機嫌に応じる。
「矛盾してると言っているんですよ~、お姫様ぁ?‥‥それに、現状で『特区』を生かす形で事を進めるには‥‥」
ロイドがそこまで行った時、テレビの画面内で変化が起こった。
幕が取り払われ、舞台が露わになったのだ。

大きく×印をつけられたブリタニア国旗。
自分の存在を強調するシンプルすぎる日本国旗。
舞台に並んだ黒の騎士団と、イレブン‥‥日本人と思われる老人達。
そして──。

歩いて登場してくる、ゼロ。

「まぁ、そうだろうね~。現状で『特区』を生かすにはこれしかないだろうしぃ?」
ロイドはポツリと続きを呟いた。
「「ロイド、さん?」」
既に何かを悟っているらしいロイドに、セシルとスザクが物問いた気に名前を呼んだ。
ユーフェミアもまた、首を傾げてロイドを見た。
テレビではゼロの演説が始まる。
「既に先の無い頓挫した『特区』をこき下ろす事によって別の力に変える。つまり~、『行政特区』は既に踏み台の役にしか立たないんだよね~」
ロイドはゼロの声を聞きながら、やっぱりかぁと自分の考えに自信を持ちながら、そう説明した。
ブリタニアを、ユーフェミアを、そして『特区』を、‥‥全てを悪者に仕立てて行くゼロの言葉。
それは直前の騒動を見れば、彼等をもってしても、全てが真実としか思えない内容で、とても説得力が有った。
「では、『行政特区日本』は‥‥」
茫然とユーフェミアは呟いた。
「それはすぐにわかるよ~」
ロイドの言葉を待っていたかのように、テレビでゼロは宣言する。

『その名は、「合衆国日本」ッ』

「『合衆国日本』‥‥。『行政特区日本』は‥‥」
「名前を変えたようだね~。まぁ、独立してる分『合衆国』の方が日本人受けはするだろうね~。多分、成功するよ、コ、レ」
「もう、ロイドさん。ブリタニアが黙っているはずないじゃありませんか」
セシルが反論するが、ロイドは首を振った。
「ブリタニアと騎士団の立場が逆転したんだよ。ここで『合衆国日本』をブリタニアが攻撃すれば、自ら『行政特区』をも否定する事に繋がるよ~?」
少し前の騎士団が『特区』に参加しなければ意義を失うと言われていた事と同じだね~とロイドは笑う。
「けどッ、これはあまりにも準備良すぎじゃないですか?その日の内になんて‥‥。まだ半日も経ってないって言うのに‥‥」
スザクがどこか慌てたように言い募る。
「恐らく、かなり前から構想は有ったんだろうね~。それを発表する前に、『行政特区』を先に打ち出されてしまった‥‥てのが本音かなぁ?」
構想すらなく、突発的に独立を宣言したとしても、それは長続きなどしないのだと、読み取れるかは別にして言外に告げる。
ロイドのその言下以外の言葉を読み取ったのはセシルだけだった。
「じゃあ、『行政特区』に参加すると言うのは‥‥」
「姿を見せた以上、彼は本気だったんだと思うよ~?『合衆国』として準備していた草案なんかを『行政特区』に盛り込めれば御の字だったはずだしぃ?」
ロイドはそう言って、皮肉気な視線をユーフェミアに向けた。
その視線に、セシルは「お姫様が余計な事をしなければ~?」という言葉を読み取ってしまって顔を顰める。
「‥‥でもッ、そんなの勝手すぎますッ。あんな騒動の後、独断でこんな発表までして、ユーフェミア皇女殿下の事を蔑ろにしすぎています」
スザクは憤慨する。
「けどね~、スザク君?ゼロの立場に立てば、むしろ大人しいくらいだと、ぼくは思うけどね~?」
「ロイドさんッ!?」
「まずは何の打ち合わせもなしに全国放送で『行政特区』への参加を促され、退路を断たれているよね?これで騎士団、ゼロには参加以外の道がなくなった」
スザクの非難の声に耳を貸さず、ロイドはユーフェミアを見ながらそう言った。
「‥‥だって、みんなが仲良く過ごせる場所が有れば、危険な事をする必要もなくなるじゃないですか」
ユーフェミアがどこが悪いのかわからないと言った様子で言い返す。
「‥‥ふ~ん?まぁいーですが?‥‥で、ノコノコやって来たゼロを罠に嵌めちゃった訳ですね~?」
「ロイドさん、いい加減にしてくださいね?皇女殿下も困っているじゃないですか。それとも、少しお話しましょうか?」
セシルが何度目かの注意を呼びかける。
「‥‥いえ、結構。ま、そーだね~。じゃあ、ぼくはこれで」
と今度はロイドもあっさりと従い、立ち上がると、ゼロの居なくなったテレビの画面から興味を失ったように、その場を離れた。
「ユー、ユフィ。気にしなくても良いからね」
途方に暮れたようにロイドの消えた扉を見るユーフェミアに、スザクは優しく声をかける。
セシルはそんな主従の様子を見ながら、そっと息を吐いたが、不意に通信が鳴ってそれに手を伸ばす。
『コーネリア皇女殿下がお着きになりました』
「わかりました。ロイドさんにも伝えてください。すぐに参ります」
セシルはそう返事を返すと通信を切って立ち上がった。
「と、言う事ですので、ユーフェミア様は暫くこちらでお待ちください。‥‥スザク君もね」
「あ、はい。‥‥あの、お出迎えに‥‥行かなくても、良いんですか?」
「良いのよ。今はジッとしていて欲しいから。‥‥お願い出来るわね?スザク君」
「わかりました」
しっかりと肯いたスザクを見たセシルは、ユーフェミアに向かって一礼すると部屋を出て行った。

「‥‥お姉さまが‥‥怒っているかしら?」
ユーフェミアがポツリと呟く。
「‥‥ユフィ?‥‥怒られると思う事を、何か‥‥したと思ってるのかな?」
スザクはユーフェミアの表情一つ見逃さないつもりでジッと見つめて問いかける。
ユーフェミアは「ん~と‥‥」と考える仕草をしてから、そっと首を振った。

───────────
作成 2008.01.27 
アップ 2008.03.07 


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「おれを撃て」【10】「アヴァロン」にて特派より。宣言視聴中。

再び特派。
テレビモニターで「合衆国日本」宣言の乗っ取り生中継を視聴中。
‥‥相変わらず、何気に厳しいですねぇ....(汗
別名ロイドによる主従いじめ?しかも言い逃げ。
そして、ようやくコーネリア合流の報告が....。

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