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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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★砂伊様へのリクエスト作品★
(ルルーシュ皇子時代、ロイドさんと楽しくシュナイゼル兄さまで遊んだ話)

職務の合間にふと顔をあげたシュナイゼルは、ロイドの姿が視界から消えているのに気付いた。
ロイドは腐れ縁としか言いようのない、切りたいのに切れない友人である。
人が増える時には敏感なのに、減る事には少し鈍くなる自覚のあるシュナイゼルは、あの友人に気を許しているようで少し眉を寄せた。
それから、ロイドの座っていた椅子に二つ折りにした紙を見つけたシュナイゼルは、立ち上がって椅子に近づいた。
『殿下へ。お忙しいようでしたから、ルルーシュ様のところへ行ってますねー♪ロイドより』
手にした紙に書かれたその文面にシュナイゼルは思わずその置手紙を握り潰してしまった。
シュナイゼルは逡巡をほんの一瞬で終了させると、ベルを鳴らして部下を招く。
「処理した書類は持っていくように」
簡潔に指示を出し、部下が敬礼してお決まりのセリフを言うのを聞くと、シュナイゼルはそのまま部屋を足早に出てアリエスの離宮へと向かった。


「で~んか」
呼ばれたルルーシュは読書中の本から顔を上げて一人で近づいてくる人影に気付く。
「ロイドか。今日も一人なのか?」
「そーですよぉ。流石に第二皇子ともなると色々とお忙しいらしくってー」
にこにこと笑うロイドにルルーシュは溜息を吐いた。
「後で睨まれるのはお前だろう?ロイド」
「えぇ、そうですねー。でもルルーシュ様には怒ったりなさらないのですから、いーじゃありませんか」
「‥‥どうしてだろうね。ぼくもロイドと一緒にやってるのに」
不思議そうに首を傾げるルルーシュに、ロイドは笑う。
「あー‥‥。えーと、ですねー。それは秘密ですよ?ルルーシュ様。流石にそれをぼくから言ってしまっては怒られるだけではすまなくなるのでー」
少し困ったように言葉を濁したロイドに、ルルーシュは「そうか」と頷いた。
「ロイドは今日は一緒にやらない、というわけだな?帰るのはあっちだ。あっち」
指でビシッと出口を指してルルーシュはロイドに促してみた。
「すみません、ルルーシュ様。教えますから、追い出さないでください、お願いですから」
少しばかり慌ててロイドはルルーシュに謝り倒す。
「それで?」
腕を下ろしたルルーシュはロイドに先を促した。
「つまりですね。シュナイゼル殿下はルルーシュ様の事がとても好きなので、『怒ったりして嫌われたらどうしよう』って思って怒れないんです」
ロイドの答えにルルーシュは首を傾げた。
「ぼくも義兄様は好きだぞ?少し怒られたくらいで嫌いになったりなんてしないのに?」
「ルルーシュ様、ぼくは?ぼくの事も好きですかー?」
好きと言って貰ったシュナイゼルに嫉妬したロイドは、キラキラと期待に瞳を輝かせ、「言って言って」とおねだりモードに突入している。
「‥‥‥質問に答えてないぞ、ロイド」
ルルーシュは「今は義兄様の事を話していたはずなのに?」と不思議に思いながらも知りたい事を教えないロイドに拗ねてみる。
「ルルーシュ様が質問に答えてくださったら答えますから。ぼくの事も好きですかー?」
「嫌いなら無視してる。ここにも入れさせない。特にロイドなら義兄様に頼んで出入禁止にして頂くくらい出来るからな」
本人を前にして「好き」と言える相手は母と実妹の二人だけなルルーシュは、遠回しに言ってみる。
「好きですかー?」
しかし、ロイドは「好き」というまで諦めないのか、同じ問いを繰り返すのだ。
「‥‥‥‥。嫌いじゃない」
「好きですかー?」
「‥‥‥。あのな、ロイド。良いのか?多分義兄様はもうすぐ来るぞ?」
チラと時計を見たルルーシュはそう話題を変えてみた。
「あぁ、いけない、いけない。では今日はどちらへ参りますか?」
「まずは母様に挨拶だ」
「あぁ、『御子息をぼくにください』って?」
「殺されたいのなら止めないぞ、ロイド。墓はどんなのが良い?まずはカタログを取り寄せようか」
「普通墓ではなく、墓に備える花を尋ねませんか?」
「花はすぐに枯れるからな。石の墓も割れたりすると困るか?いっそナイトメアの装甲で墓を作るというのはどうだ?」
「すみません、ルルーシュ様。余計な事は言わずに普通に挨拶しますから」
「そうか。なら行くぞ、ロイド」
ルルーシュはにっこりと笑うとロイドを従えて部屋を出て行った。


ルルーシュの部屋に辿りついたシュナイゼルは、扉が少し開いているのを良い事に、勝手に入り込む。
しかし、思ったとおり中は無人で、テーブルの上にはロイドが残したのと同じ置手紙。
『義兄上へ。少し待ちましたが来られないようなので母上のところへ挨拶に向かいます。ルルーシュ』
シュナイゼルはそっと折り畳んで懐にしまうと、小さく息を吐いた。
「またこのパターンかぃ?ロイドも、本当に懲りないな。ルルーシュをあちこち引っ張り回すなんて‥‥」
ロイドへの怒りを募らせながら、ルルーシュを探す為に、シュナイゼルはマリアンヌの元へと向かった。

「あら。これは、シュナイゼル殿下。いらっしゃいませ。本日は‥‥?」
シュナイゼルが声をかける前にやって来たシュナイゼルに気付いたマリアンヌがにっこりと微笑み挨拶を述べる。
シュナイゼルは畏まって礼をとった。
「挨拶が遅れまして申し訳ありません、マリアンヌ皇妃様。ルルーシュのところにロイドがお邪魔をしていると言うので引き取りに参ったのですが‥‥」
「まぁ。あの子にも困ったものですわね。これを預かっているのですよ。『これから向かう先を書いていますから、義兄上が来られたら渡してください』って」
「困ったもの」と言いながら伝言を頼まれ、楽しそうにシュナイゼルに告げるマリアンヌも十分「困ったもの」である、流石親子と言うべきだろう。
シュナイゼルは差し出された手紙を黙って受け取った。
「ですが、ルルーシュの部屋に行ってみると宜しいですわ。恐らく今からならば丁度戻る頃でしょうから」
と、有力な情報を提供されてシュナイゼルは喜んだ。
「ありがとうございます、マリアンヌ皇妃様。では、失礼いたします」
シュナイゼルは再び礼をとって暇の挨拶をすると、その場を立ち去った。

後編に続く。

───────────
作成 2008.04.30 
アップ 2008.05.19 
 

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