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★臣近様へのリクエスト作品★
(ダールル←スザク/仲良しグラストンナイツ(ナナリー)/ネリ+ギルばれ)
ルルーシュは公園で渋面を作ってダールトンを見返していた。
「遅くなってしまって申し訳ございません」
ダールトンはルルーシュの渋面の理由が他に思い当たらず、一番にそう謝罪の言葉を紡いで頭を下げた。
「違う。そんな事で怒っているわけではない。‥‥後ろの奴等は一体何だ?」
ルルーシュはとことん低い声で傍にいるダールトンにだけ聞こえるように言った。
ダールトンはハッとして後ろを振り返る。
遅れ気味で、急ぐ事を優先してしまったダールトンは尾行されている事に気付かなかったのだと判って己の失態を悔いた。
と同時に、そこにいたメンツに驚く。
主であるコーネリアにその騎士ギルフォード、そしてグラストンナイツ全員の姿が確認されたからだ。
しかも自分はルルーシュに頭を下げていて、それを見られたとすれば、無関係などと言い訳する事も出来ないだろうとダールトンは諦める。
「‥‥も、申し訳ござりませぬ」
ダールトンは尾行者一行に視線を止めたまま、ルルーシュに向けて再び謝罪の言葉を紡いでいた。
「仕方がない。騒がれてしまってはそれこそ困るから事情を説明するか。‥‥簡単な説明をした後入口まで連れて来い。先に行ってる」
「承知いたしました」
ルルーシュが背を向けると、ダールトンはコーネリア達に向かって歩き出した。
「‥‥姫様。何故このような場所に‥‥?」
ダールトンは自分をつけて来たと判っていながら、そう尋ねた。
コーネリアの横にギルフォードが立ち、二人の後ろに、グラストンナイツが並んでいる。
「グラストンナイツ達に、お前が行方を消す時間がある、と聞いたのでな。後をつけた」
コーネリアは悪びれずに言い切り、ダールトンはグラストンナイツに視線を向けた。
「「「「「も、申し訳ございません、ダールトン将軍」」」」」
小声での合唱が、ダールトンの耳に届く。
「休みを取って頂かなければ、と思ったのです」
「作業時間が少なくなっているのに、仕事が遅れないとなれば過労なのは明白」
「そう報告すれば休みを頂けるのではないかと愚考いたしました」
「結果、このような事になってしまいましたが‥‥」
「申し訳ございませんでした、将軍」
グラストンナイツがそれぞれ事情やら謝罪やらを口にしていた。
「‥‥つまりお前達は、ダールトン将軍がどこで何をしていたか、知っていた、という事か?」
ギルフォードがグラストンナイツを振り返ってそう尋ねる。
「「「「「はッ、その通りで有ります」」」」」
5人はビシッと敬礼して肯定した。
「ダールトン。今のはルルーシュだったな?生きていた事は嬉しい。何故報告しなかった?何故お前が一緒にいたのだ?」
考え込んでいたコーネリアがダールトンにそう尋ねる。
「最近偶然再会致しました。口止めをされておりましたので。報告は出来ませんでした」
「あッ!そう言えば、行ってしまわれたのは宜しかったのですか?」
もしも今日の二人の時間があれだけだと姫様に知られれば、大変な事になると、グラストンナイツ達は思い至って蒼白になる。
「いや。簡単に説明した後、合流する事になっている。‥‥騒がれるのを厭っておられるので」
「即刻!連れて行け、ダールトン!」
コーネリアがダールトンの言葉に喰いつきそう命じた。
「ルルーシュ‥‥」
コーネリアはこの地で亡くなったと聞かされていた義弟を前にして感極まって言葉が続かないでいた。
「コーネリア義姉上。ご無沙汰いたしておりました。お久しぶりですね」
ルルーシュは苦笑した後、そう言って頭を下げる。
「生きていたのならば、何故連絡してこなかった?わたしならば、お前達を守るために動いたというのにッ。‥‥ナナリーも無事なのだろうな?」
「勿論元気ですよ。‥‥おれは廃嫡され見捨てられた身。皇族と連絡を取れば、皇帝から受ける扱いはわかっていましたからね」
ルルーシュの言い分がわかる一同は押し黙る。
良くて「外交の道具」か、「飼い殺し」や「幽閉」、悪ければ「死」が待っているだろう事が予測されるからだ。
「しかしどうやって‥‥」
「アッシュフォードに匿って貰いました。今も素性を隠し学園で学生生活を送っておりますよ」
ルルーシュの言葉に、コーネリアとギルフォードは同時に顔色を変えた。
「ッ‥‥すまないッ!知らぬ事とは言え、ユフィのせいで安全だったはずの隠れ家を壊してしまったのではないか!?」
コーネリアの謝罪の言葉に、しかしルルーシュは笑みを見せる。
「コーネリア義姉上はすぐにその事に気付かれる。‥‥ユフィとその騎士にはわからなかったようですが」
見せたばかりの笑みが引っ込みルルーシュの表情に憂いを見つけた一同は慌てる。
「ルルーシュ様。‥‥本日はナナリー様もお待ちに?」
ダールトンがルルーシュの肩に手を乗せてそっと声を掛ける。
「あ、あぁ。そうだった。ナナリーがきっと首を長くして待ってるな。‥‥義姉上とギルフォード卿、それにグラストンナイツも同行するだろう?」
「「「「「イエス、マイロード」」」」」
これが初めてではないグラストンナイツは慣れたもので揃って即答し、コーネリアとギルフォードはそれにつられるように頷いた。
それを受けたルルーシュは先頭に立って学園までの地下道を案内し始めた。
(おい、ギルフォード。ダールトンとルルーシュの距離がおかしくないか?)
(おかしいですね。あれはある程度以上親しくなければ不敬罪と言われても仕方がないと思うのですが)
最後尾をついて行きながら、コーネリアとギルフォードがヒソヒソと囁き合う。
一行がクラブハウスにたどり着き、居合わせているスザクをルルーシュのいないところでネチネチといたぶる未来は、まだナナリーしか知らなかった。
了
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作成 2008.05.10
アップ 2008.05.17
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臣近様へ。
お気に召していただけましたでしょうか?
リクエスト内容に合致しているかはいまいち不明ですが、
どうぞ、お受け取りください。
後半色々と力尽きました;;
ダールトンはまだ敬語やら態度が抜けきっていない為、全然らしく見えないですね。
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アルフレッド :金髪の人。
バート :髪が黒っぽくて、長い前髪を垂らしてる人。
クラウディオ :茶色い癖毛の人。
デヴィッド :赤茶毛で目つきの悪い人。
エドガー :銀色の短髪でメガネをかけている人。
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口調やら性格(あまり出せませんでしたが)は全て捏造です。