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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ギ ア スの小説を書いています。
ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
表現力がなく×ではなく+どまり多数。
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2月14日。

その日、アッシュフォード学園に在学する女生徒の内、実に三分の一に相当する人数(+一部(計上不能?)の男子生徒)が嘆きの声を上げたという。
「ん?あぁ。ルルーシュなら、今日は休みだぜ」
と教えるのはルルーシュ・ランペルージの悪友として名が高い(ホントか?)リヴァル・カルデモンドだった、但し少々辟易して、だが。
朝からずっと、授業時間を除いて絶え間なく問われ続けていたら、辟易するのも当然と言えよう、しかもお礼チョコすら置いていかないのだから尚更だ。
「ん?それも無理無理。クラブハウスにもいないって。朝、病院に行くからって出てったからさ。あぁ、風邪だろ?たぶん」
放課後になると、既に投げやりに近い言葉を発しながら、リヴァルは途切れたら速攻生徒会室へ逃げ出すぞ、と機会を窺っていた。


その日、カレンは学校を休んだ。
何故ならいつアジトにゼロが来ても良い様に、ずっとアジトで待機していたかったからである。
「おい、カレン。‥‥学校、良かったのか?」
小さいながらも、義理だとハッキリキッパリ言いながらだったけれど渡されたチョコを食べた手前、強く出られないまま、扇はカレンに尋ねた。
「良いのよ。それより、扇さん。ホントにゼロから連絡来てないんですね?」
カレンの表情も声も真面目で、扇はつられるように真面目に頷いた。
「あ、あぁ。今日はまだ連絡は来ていない。‥‥元から来る日じゃなかったから、今日は来ないかも、知れないぞ?」
「‥‥わかってます。‥‥それでも‥‥」
カレンは俯いて、ポツリと呟いた。
正体不明のリーダーのどこがそんなに気に入ったのか、と思わないでもないが、親友の妹であるカレンは、扇にとっても妹のような存在で、応援はしたくなる。
だから、扇はゼロの素性がカレンとお似合いならば良いと思いながら、カレンをそっと応援する事にしているのだ。
「ま、良いさ。最近は学校に行く事が多かったから、たまにはサボっても良いだろうし、カレンの気の済むようにすれば良い」
「‥‥ありがとう、扇さん」
カレンは嬉しそうに笑って礼を言った。

ゼロの部屋の扉が開いて、カレンは「え?もしかして、いつの間にか来てたの?」とか思ったのだが、出て来たのはC.C.だったので、落胆する。
「ん?扇に、カレン、か?何をしているんだ?こんなところで」
C.C.の問いかけに、何時もならば反発するカレンだったが、背に腹は代えられないッとばかりにC.C.に詰め寄った。
「お願い、C.C.。ゼロの予定を教えて。今日は、ゼロ、ここに来るの?」
「あぁ‥‥。来ないぞ、アイツは。今頃は‥‥。‥‥そうだな。どこかに潜伏中じゃないか?」
カレンの意図を察したC.C.の答えに、カレンだけでなく、傍で成り行きを聞いていただけの扇も首を傾げる。
「潜伏中って‥‥何か有ったのか?」
「バカかお前は。今日が何の日か知らないわけじゃないだろう?アイツはモテるからな。世の女性から追いかけられないように隠れているに決まっているだろう?」
C.C.の言葉はすなわち、ゼロはこの日、追いかけ回される程、モテる!と言う事なのだ。
「じゃ、じゃあ‥‥アジトにも?」
「当たり前だ。アイツ、わたしに昨日、何と言ったと思う?『C.C.。無事に終わったらピザを十枚くれてやる。だからおれを一人にしておけ』だぞ」
「C.C.!二十枚出すわ。だからゼロの居場所、教えてッ」
「悪いな。十枚は先払いにさせて既に腹の中だ。今教えると後が煩い。魅力的な提案だが、乗るわけにはいかないんだ、諦めろ」
そう言うとC.C.は絶望するカレンと、それを憐れむ扇を残して立ち去って行った。
C.C.の姿が見えなくなってから、扇とカレンはふと、別の事に気付いて首を傾げた。
「そういえば‥‥。今日は人が少なくないか?」
いつもならば、こんな場面で、突っ込みを入れるハズの声がないから気付いたのだとはどちらも言わない。
「ですね。さっき義理チョコ配りに回ってた時、いつもアジトにいるハズの藤堂さんや四聖剣も見かけなかったんですよ」
「ん?千葉さんはいたぞ?井上やラクシャータと話をしてた。平団員も普通だったが、‥‥そうか、幹部の男性陣が少ないんだ。‥‥どこへ行ったんだ?」
二人は顔を見合せて、再び首を傾げたのだった。


「咲世子さん。‥‥お兄様、やっぱり戻ってきてくださいませんでしたね‥‥」
日付が変わりそうになる時間、ナナリーは寂しそうにポツリと呟いた。
その手にはシンプルな包装に包まれた最愛の兄へのチョコレート。
「そうですね‥‥。年に一度だけ、ナナリー様を避けておしまいになられる日ですから‥‥」
そう。この日だけは、最愛の妹すら寄せ付けず、ルルーシュは雲隠れを敢行する。
その為、ナナリーのチョコレートはいつも一日遅れで手渡される事になっていた。


チョコレートケーキをつつきながらも暗い表情でその部屋にいる全員が深い溜息を吐いた。
選択を誤ったかも知れない、と誰もが思っているのだ。
去年までの毎年、この日はドキドキハラハラちょっと女性が近づく度に緊張し、何事もなく離れていくと落胆、貰えれば天国な日だったのだ。
それが、何故男ばかり同じ部屋で、とてもおいしいチョコレートケーキをつつきつつも暗い表情をしているか、というと‥‥。
チョコレートケーキの作り手がゼロで、彼等に渡したのもゼロだったからだ。
幾らおいしくっても男からじゃなぁ~‥‥というのが、暗い表情と、溜息の原因だった。
‥‥いや、全員じゃないか、ディートハルトは一人ご満悦で敬愛するゼロの手作りケーキを頬張っているのだから。
「何故、ゼロは奴まで呼んだんだ?」とは他のメンバーの一致する意見なのだが、勿論ゼロが呼んだ訳ではない。
ディートハルトは独自の情報網でこの場を嗅ぎつけてやってきたのだ。
なので、彼等は「ディートハルトがゼロの部屋に近づこうとすれば全力で止めろ」とまで指示されていた。
ゼロの部屋に招かれたのは、洋菓子は苦手だと言いきった藤堂と、四聖剣の三人。
ならばとゼロが自室で和菓子を提供しているはずである。
この時、目の前のチョコレートケーキに目が眩んでケーキを取った一同は、少々後悔したとかしないとか。
和菓子が恋しい日本人男性だ、羨ましそうに、ゼロの自室に目を向けたのだった。

藤堂は畳の上に正座をしながら、抹茶をすすっていた。
お茶受けは羊羹が供されている。
四聖剣の三人もまた、楊枝を手に羊羹を頬張っていた。
「おいしいね、ルルーシュ君」
朝比奈はにこにことゼロの格好をしながら仮面だけを外した少年に声をかけた。
「‥‥名前を呼ぶな、と言ったはずだが?」
キラリンと紫の瞳を煌めかせてゼロが朝比奈を睨むが、堪えた様子は見られない。
「藤堂、徹底させろ」
ゼロは朝比奈に直接言うのは早々に諦めて、朝比奈が敬愛する上司に指示する。
「‥‥朝比奈、次呼べば追い出す」
一緒に追い出されたら堪らない藤堂は、朝比奈を睨んでそう言った。
「ぅ、わかりましたよ、藤堂さん。だから睨まないでくださいって」
同じように睨んで言っているのに、効果がなかったゼロは威圧感が足りないか?と反省した。
そうして日々威圧感に磨きがかかって行くゼロだったが、原因が朝比奈にあるとは誰も知らない。
「朝比奈はさ。反省って言葉を知らないだよなぁ?」
「そんな事ないですよ、卜部さん。おれだって反省くらいしますって」
「へぇ?いつ?前反省したのはどんな事だった?」
「え?‥‥えーとぉ‥‥‥‥‥‥」
卜部と朝比奈の言い合いを他所に、藤堂はゼロに話しかける。
「‥‥妹君は良かったのか?それとも、朝受け取って来ているとか?」
その問いにゼロは「う゛ッ‥‥」と呻いて固まった。
ゼロのその反応があまりにも意外だったので、訊ねた藤堂だけでなく、見ていた仙波も、卜部と朝比奈もゼロを凝視する。
「‥‥‥‥ゼロ?」
「‥‥。‥‥。‥‥。妹からは、いつも翌日、に‥‥貰っている。‥‥今日みたい、に。おれが、‥‥雲隠れしていたから‥‥」
「「「‥‥‥‥‥‥‥‥」」」
ゼロの逡巡だらけの言葉に、四聖剣の三人は絶句し、困惑顔を藤堂に向ける。
「‥‥‥‥。ゼロ。この日に何か、あるのか?」
無言の圧力を受けた藤堂は、自身も気になっていたので、ゼロに問いかける。
「‥‥あ、あぁ。‥‥昔。数名のパワフルな少女から一日中追いかけ回されてな。‥‥この日は女性から逃げなければならないと言う強迫観念が‥‥」
ゼロの言葉に、唖然とする。
ちなみにパワフルな少女とは、下からナナリー、ユーフェミア、コーネリア、セシル、ラクシャータ、それとマリアンヌ、だった。
普段は庇護する側にいる優しい母や、守ってやるんだと思っている妹からさえも追われる日、‥‥それがルルーシュのバレンタインだったのだ。
更に余談だが、ルルーシュはこの日だけは、体力不足に悩みながらも体力で勝る相手達から見事に逃げきっていた。
「それで、騎士団の男性幹部だけ、誘ったわけですか?」
「普通ならば、異性を招くだろう?」と疑問に思っていた仙波が、得心が行った様子で言った。
「まぁな。‥‥ディートハルトだけは来て欲しくなかったがな」
ゼロは仙波の言葉に頷いた。
「‥‥しかし、それだと次の日は凄いんじゃないか?当日じゃなくても、と思う女性はかなり多いだろう?」
「あ、あぁ。‥‥普段は次の日の朝だけと言う事で、規制を掛けてくれている人がいて‥‥わたしの為に用意してくれたのを受け取らないのも申し訳ないし‥‥」
ゼロも畳に座って抹茶を手に取りながら応じる。
抹茶を飲んだ後、羊羹を食べるゼロは幸せそうである。
「‥‥ゼロ。‥‥おいしい羊羹を、ありがとう。改めて、礼を言っておこう」
藤堂は、とりあえずもう一度礼を言う事にした。
「‥‥感謝する、ゼロ」
「ありがとう、ゼロ。おいしかったぜ」
「ゼロ。また作ってくださいね♪」
一同の感謝の言葉に、ゼロは四人に向かって満面の笑みを見せた。


2月15日。

「おかえりなさい、お兄様。‥‥これ、受け取って頂けますか?」
朝一番で、ナナリーはルルーシュにそう言ってチョコレートの入った包みを差し出した。
「ありがとう、ナナリー。嬉しいよ。‥‥昨日は、ごめんね、ナナリー」
「良いんです。わたしは、受け取って頂ければ、それで‥‥」
ナナリーはそう言って嬉しそうに笑った。

『良い事~?並んで並んで~。予鈴鳴るまでだからね~。押し合った人は問答無用でどいて貰うからね~』
ミレイが何故かマイクを持ち出して一列に並び始めている女生徒達に説明している。
行列の整理には生徒会のメンバーが駆り出されている。
スザクを含めた男子生徒はこの列に並ぶ資格を持っていない為、涙を呑んで諦めた。
スザクは、生徒会メンバーが後で生徒会室で渡す事を知らない。
そして知らないまま、軍に呼ばれて放課後になる前に、生徒会室に寄る前に帰り、とうとう知らず仕舞いだった。

ルルーシュは一旦部屋に戻って朝貰ったチョコレートの山を置き、生徒会室へ行ってミレイ、シャーリー、ニーナからチョコレートを受け取った。
カレンからは「義理よ、義理。一応だからね」と小声で言われて苦笑する事になったが、見た目笑顔で渡すカレンに、ルルーシュも笑顔で礼を言った。


その後、騎士団のアジトに向かったゼロは、待ち構えていた女性陣に思わず足を止める事になる。
勿論、その中に、何故かラクシャータが含まれていたからなのだが。
他にはカレン、井上に千葉の姿まで有った。
「昨日は来られなかったので、‥‥一日遅れですけど、受け取って頂けますか?‥‥ゼロ」
頬を染めたカレンがそう言って包装された小箱を差し出す。
「いつもお世話になってますし。‥‥一応義理ですけど、お渡しします」
井上が生真面目な表情でリボンの掛かった包みを示す。
「いつも、特に中佐や朝比奈が世話になっている。その礼代わりと思って貰いたい」
千葉もまた黒の紙袋を渡そうとしている。
「またナイトメアフレームの部品とか仕入れて貰わないとだしぃ?こんな日くらい渡しとこうと思ってぇ?」
ラクシャータが差し出したのは昔を彷彿とさせるリボンの掛かった真四角の箱。
「‥‥‥‥。あ、ありがとう。戴こう、カレン、井上、千葉、‥‥ラクシャータ」
仮面の下で表情を引き攣らせながらもゼロは四人の贈り物を受け取ったのだった。



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作成 2008.02.14 
アップ 2008.02.15 


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一日遅れのバレンタイン

タイトルそのまま、一日遅れでのバレンタインネタ、です。
く....暗いかも......(汗
妹、生徒会、学園、騎士団.....。
いつものように詰めすぎて、玉砕(汗
ルルーシュはバレンタインにトラウマを持ってましたとさ^-^;;
ちょっとだけスザクイジメを入れてみました(汗

少し長くなったけれどそのまま決行。

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