(「災厄は突然に」設定/藤ル.ル/+朝比奈)
ゼロと藤堂は連れ立って格納庫に顔を出す。
目指すは藤堂の月下隊長機だ。
しかし、目聡く見つけた朝比奈が驚きの声を上げる。
「藤堂さんッ!?今までどこに行ってたんですか?探したんですよッ!」
朝比奈のその大き過ぎる声に格納庫にいた幹部団員の視線が自然と集まる。
「‥‥ゼロと今度の作戦について話をしていた」
「そうですか。ゼロは表に戻ってるものだと思って捜索対象外にしてましたよー」
朝比奈はそう言いつつも「一言連絡欲しかったですよー」と愚痴を言う。
かなり心配していたので拍子抜けした為なのだろうが。
それが判るだけに、藤堂は「すまんな、朝比奈」と侘びの言葉を口にした。
「いえ、良いです。それで、話し合いは終わりですかー?」
あくまでも藤堂に話しかける朝比奈の気持ちは判る。
不機嫌オーラを発するゼロに「触らぬ神に祟りなし」と思ったらしい。
「いや。月下についてゼロに説明するところが出来たから一時中断しただけだ」
藤堂はそう言うと、ゼロに視線を向けて隊長機のコックピットへと入っていった。
それにゼロも続き、ハッチは閉じられた。
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2008.07.24作成
2008.07.29-2008.08.01up
2008.08.20再録
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