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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
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※「難解な君」の続きです。

ミレイはナナリーの無事な姿を見るなり、その膝にすがるように抱きついた。
「良かった、無事で‥‥」
涙混じりの声でそれだけを言うと、ミレイはただただナナリーを抱きしめた。
ナナリーは優しくミレイの頭を撫でる。
「心配を掛けてしまってすみません、ミレイさん。‥‥それに、みなさんも」
「そんなッ、謝るのはこっちの方だよ。ごめんな」
リヴァルが心底申し訳なさそうに謝り倒す。
それを皮切りに、シャーリーが、ニーナが加わった。

「‥‥咲世子君。説明して欲しいのだが?」
暫く外していて戻って来るなり展開されていた、そんな光景を何の感慨もなく見ながら、ディートハルトはこそりと咲世子に尋ねる。
「申し訳ありませんが、わたくしからは何も申し上げる事は出来ません」
咲世子は別段声を低めもせずに、にっこり笑ってディートハルトの問いを突っぱねた。
絶句するディートハルトと、不思議そうに二人を見る生徒会メンバー。
「咲世子さん?」
顔を上げたミレイが、そっと名前を呼ぶ。
「咲世子さん、そちらの方ですか?お手紙をお送りしていると言う方は?」
続いてナナリーがそう尋ねた。
「はい、お嬢様。ディートハルト・リートと申しまして、表ではブリタニアのメディア関係を仕事をしているのですが、黒の騎士団に所属しているのですよ」
「ッな‥‥」
自分の事を開示されたディートハルトは、驚きの声を上げた後、二の句が続かない。
ディートハルトは本来、情報を集める側が普通なのに、自分の事を晒された事がショックだったようである。
「では、咲世子さんのお邪魔をしたと言う?」
「そうです。黒の騎士団に入ろうとしていたのですけど、何故か留め置かれてしまいまして‥‥」
嘆息する咲世子はチロリとわざとらしくディートハルトに鋭い視線を向けた。
「ちょッ‥‥と待って、咲世子さん、ナナちゃんも。‥‥咲世子さんが黒の騎士団に入ろうとしてたってどういうこと?」
慌てたミレイがあたふたと尋ねる。
「ブリタニアに対抗出来得る勢力は、しっかり確認していませんと」
「君はッ‥‥スパイなのか!?」
ディートハルトが驚く。
「あら、違いますわ。咲世子さんは日本人ですもの。ブリタニアにつくはずがありませんわ。ね、咲世子さん」
「勿論ですわ。よそのエリアと比べても反抗が活発とは申しましても、無闇に被害を拡大するだけの組織ではアテになりませんでしょう?」
咲世子は「ならば中に入って確認してみませんと」と艶やかに笑う。
「ちょッ、咲世子さん?一体何を‥‥」
「ミレイお嬢様も承知しておいででしょう?ブリタニアの支配が続く限り、平和は訪れませんわ」
慌てるミレイにも、咲世子は平然としたままである。
ミレイは咲世子の言いたい事を理解して押し黙った。
咲世子の言う「平和」とは、すなわち「ルルーシュとナナリーにとっての平和」である。
「ただ待っているだけでは、何も変わりませんもの。勿論、闇雲に動いても何の足しにもならないでしょうけれど」

混乱する少女が二人いた。
一人はゼロによって敬愛するユーフェミア皇女を殺されたニーナで。
一人はゼロ=ルルーシュだという、書いた覚えのない自筆の手紙を見てしまっていたシャーリーである。
ゼロは憎い敵で、この黒の騎士団はゼロの組織で、日本人だけど優しいと思っていた咲世子はそこに入団しようとしていた?
ゼロはルルーシュで、ルルーシュは良くは知らないけどナナリーちゃんの兄だと言うし、二人の世話をしている咲世子もまた騎士団のメンバー?
ニーナが怖い日本人の多くいるこの場に来たのは、ゼロに会ったら復讐しようと思っていたからで、と制服の上から隠し持った銃を握る。
シャーリーが同行したのは、ナナリーが心配だったと言う事も有るけれど、ゼロにもう一度ちゃんと確認する為だったのだ。

不意に、ナナリーがニーナとシャーリーを見るように顔を向けた。
「ニーナさん、シャーリーさん。ゼロはわたしを助けてくださいました。‥‥勿論、何もなさいませんよね?」
ナナリーの念押しとでも言うべき一言に、ニーナとシャーリーは震えた。
シャーリーは、ナナリーのブラコン振りを知っており、もしも本当にゼロがナナリーの兄なのだとしたら、逆鱗に触れて当然とばかりに慌てて何度も頷いた。
ニーナは、何故、何がナナリーの逆鱗に触れたのか判らず、それでも「命の恩人だから?」と思わないでもないけれど、頷くのにも抵抗があって固まる。
ミレイとリヴァルは、「ぅお。ナナリーがルルーシュ以外の事で怒るなんて‥‥」と純粋に驚いて固まった。
ディートハルトは、「この二人の少女がゼロに何かをするのか?」と言う方が気になったらしい。
咲世子は見慣れすぎているので、一人平然としたものだ。
「ありがとうございます、シャーリーさん。‥‥ニーナさんも宜しいですよね?」
頷いたシャーリーににっこりと微笑んでお礼を言ったナナリーは、そのまま頷かなかったニーナに再度尋ねた。
「‥‥う、うん。わかった。‥‥何も、しないわ」
ニーナの答えに、ナナリーは満足して満面の笑みを浮かべた。

「てか、会長~。ルルの奴、どこでなにしてるんだよ~。こんな大変な時に、大事な妹ほったらかしてぇ」
「‥‥それもあるけど、わたしはルルちゃんの方が心配。‥‥まさか巻き込まれたりとかしてないとは思うけど‥‥」
この場にいない、居所もハッキリしない生徒会メンバーの身を案じるミレイとリヴァル。
だが、ナナリーには明かす気は更々なく、シャーリーは今し方口止めされたばかりなので、沈黙を守っていた。



───────────
作成 2008.03.18 
アップ 2008.05.09 


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白と黒の顔 生徒会メンバーとナナリーと咲世子+ディートハルト。

ナナリーは黒かろうと構いません。
唯、ルルーシュの前でだけは白でいて欲しいですね。
ルルーシュがナナリーの黒を知っていれば苦労は減るかも知れないけれど。
全力で白であると思っていて欲しい。

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