(「父の日騒動」続編【3】/ラク+卜+α)
カレンが連れてきたのは卜部と千葉だった。
「えっと、藤堂さんは?」
「中佐は今手が離せません。話は卜部さんに聞いてください。朝比奈は引き取ります」
千葉は扇にそう言うと、朝比奈の腕をむんずと掴んで抗議する声を物ともせずに引きずるように消えていった。
「悪かったな、ラクシャータ。そっちはどうだったんだ?」
残った卜部は何も聞かずにまずラクシャータへ詫びを入れ、尋ねる。
扇とカレンはいきなりの事に首を傾げる。
卜部が謝ったという事は、悪かったのは朝比奈だったのだろうか?と思うが経緯も不明なので口出しが出来ない。
「良いわよぉ、別にぃ。一言で言うなら、原因はあんた達が思ってるのとは違うってぇ事かしらねぇ」
「へ?違うのか?おれはまたてっきり‥‥」
「だぁからぁ。もう少し様子見てなさぁい。‥‥多分、後で馬鹿らしくなるからぁ」
ラクシャータはそう言うと立ち上がる。
「扇ぃ、もう言って良いでしょぉ」
「あ、‥‥‥‥あぁ。喧嘩しないんならそれで‥‥」
「だぁからぁ。‥‥もぉ良いわぁ。とりあえず戻るわねぇ」
ラクシャータはキセルをふらふらと揺らせながら立ち去って行った。
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2008.07.04作成
2008.07.23-2008.07.27up
2008.08.21再録
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