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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
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★霧崎睦月様へのリクエスト作品★
(藤ルル/白主従糾弾)

月下の整備をしていると、ゼロがやって来るのに気付いて、藤堂は手を止めた。
遠目にも様子がおかしい事がわかったからだ。
近くまでやってきて足を止めたゼロに、藤堂は尋ねた。
「ゼロ、何か有ったのか?」
ゼロが来るなりの藤堂の言葉に、傍にいた四聖剣は驚いてゼロを見るが、普段通りだろうと首を傾げる。
「‥‥整備が終わってからで良いのだが、‥‥少し相談したい事がある。時間を作って欲しい」
ゼロの言葉に、藤堂は微かに顔を顰め、今後の予定を思い浮かべてから頷いた。
「わかった。一時間後、部屋にお邪魔する」
「おれとの予定があるのにッ!」とでも声を上げそうになっていた朝比奈の口は卜部が抑えて封じていて、藤堂は表に出さずに卜部を褒めた。

藤堂は時間通りにゼロの私室を訪れ、ゼロは即座に室内に通した。
勧められるままにソファに座って、藤堂は「それで?」と用件を尋ねた。
ゼロは仮面を外してルルーシュとなり、向かいのソファに座って、暫くしてから切り出した。
「‥‥‥。藤堂、お前の手を借りたい事があるんだが‥‥」
ルルーシュの言葉に藤堂は表情に出さずに驚く。
ルルーシュは、これまで気を張って生きてきて、誰かに頼るという事自体に慣れておらず、藤堂にすら頼る事があまりない。
有能だから誰かに頼らずとも大抵の事は難なくこなしてしまい、頼らなくてもなんとかなるのも要因の一つだったりする。
そんなルルーシュがわざわざ藤堂を呼びに来てまで手を借りたいと言った事に驚いたのだ。
「おれに出来る事ならば何でもしよう」
一体どんな難題にぶつかっているのかと、藤堂は眉間の皺を深くしてルルーシュを見た。
「‥‥実は、明日の夕方にクラブハウスに客が来るのだが‥‥」
ルルーシュは言い難そうに、そう説明を始める。
「ミレイに頼んで、ナナリーに明日はミレイの本宅に泊まるように言ってあって、それについては問題ないのだが‥‥」
藤堂は「最愛の妹を遠ざける程の客とは」と危険を感じ、「その客人は一体何者だ?」とルルーシュに尋ねた。
「‥‥『ゆっくり話がしたい』、『明日の夕方から少し纏まった時間が取れる』、『話をしよう』、『遊びに行く』‥‥。ろくに返事も出来なかったよ」
そう言って苦笑するルルーシュに、藤堂は「やはり、か」と思う。
「‥‥ユーフェミア皇女とスザク君、なんだな?」
確認の為に尋ねる藤堂に、ルルーシュは力なく頷いた。
「一人では、最後まで笑っていられる自信がない。第一笑っていられる話でもないだろう。昔話もあるかも知れないが、『特区』の件がメインだろうからな」
「無理に笑う必要はない。妹君もいないのならば、尚更だ。そうすれば、少しは二人も身に沁みるかも知れない」
「沁みないさ。その場限り、表面を通り過ぎるだけだ。留まりさえしない。その時だけ悲しそうな表情を作るだけで、変わりはしない」
藤堂のある意味希望的観測を、ルルーシュは一蹴してのけた。
言われてみれば確かに、と藤堂はルルーシュの言葉を認める。
身に沁みるのならば、これまでの間に、言動になんらかの変化が有ってしかるべきだったのだから。
「だから、藤堂。二人が来る時に、同席していて欲しい」
そう続いたルルーシュの言葉に、しかし藤堂は目を見開いた。
「‥‥おれが、黒の騎士団に所属している事は、知られている。君も関わりがあると知れてしまうぞ?」
藤堂も同席してルルーシュを守りたいと思ったが、その前に懸念事項について尋ねる。
「ユフィはゼロの正体を知っている。だからこそ公衆の面前でゼロに呼びかけた。『ルルーシュならば応じるだろう』と安易に信じ込み、おれに確認すらせずに」
「同席しよう。いつどうやって行けば良い?」
ルルーシュの返答に、藤堂はあっさり前言を翻して即座に応じた。

藤堂は四聖剣に「出かけてくる。何もなければ戻るのは二日後だ。後は頼む」と言ってアジトを出てきた。
突然の事に、四聖剣の面々は驚いたり、単独行動を心配したりと忙しかったが、藤堂は何とか四人を宥めた。
ゼロは出てくる前に扇に「表が少し忙しいので数日来れない。特区は会場の工事等で日は有るから、戻ってから話をしよう。後は任せた」と言っておいた。
藤堂は外でゼロの衣装ではなくなったルルーシュと合流し、地下の秘密の回廊を通ってクラブハウスまで人に見られる事無く移動した。

「ごめんね~、ナナちゃん。無理言っちゃってぇ~」
苦笑を浮かべて明るい声で平謝りするミレイにナナリーは優しく微笑む。
「良いんです、ミレイさん。じゃあ、咲世子さん。お兄様をよろしくお願いしますね」
「お任せください、ナナリー様」
朝早く、迎えに来たミレイが短いやり取りの後、ナナリーの車椅子を押してクラブハウスを出て行った。
「‥‥宜しかったのですか?ルルーシュ様」
「あぁ、構わない。今日は少し難しい話になるかも知れなくてね。ナナリーには後で謝っておくよ」
ミレイとナナリーの姿が見えなくなってから、咲世子が憂い顔で尋ねると、ルルーシュは苦笑して頷く。
「そうですか。‥‥本当にそうなさってくださいね、ルルーシュ様」
咲世子にとってはいつも世話をしている分、ナナリー至上なので、ついルルーシュに対しても咎める色合いが声音に混じってしまうのだ。
「うん。勿論だよ、咲世子さん。ところで、今日の件、宜しく頼むね」
「心得ております。わたくしと致しましても、皇族や軍の方をお招きしたいとは思いませんし‥‥。お任せくださいませ、ルルーシュ様」
咲世子はそう請け負って頭を下げたのだった。

中編に続く。

───────────
作成 2008.04.23 
アップ 2008.04.28 
 

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