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コードギアスの二次創作サイト。 ルルーシュ(ゼロ)至上主義です。 管理人は闇月夜 零です。
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ギ ア スの小説を書いています。
ゼロ(ルル)至上主義です。
騎士団多め。
表現力がなく×ではなく+どまり多数。
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部屋に戻って暫く。
控えめなノックに開錠して扉を開ければ、四聖剣の誰かが用意したのだろう、軍服に着替えた藤堂が立っていた。
その後ろに何故か扇と玉城、カレンが立っていたが。
「‥‥どうした、扇。何か有ったのか?」
問われた扇は、「えっと、その、あの」と、しどろもどろで要領を得ず、痺れを切らした玉城が横から口を挟んだ。
「おれ達初期の幹部すら素顔知らないってのに、入ったばかりの奴になんて、ありえないだろ、普通ッ」
「わたしは昔話をしようと言っただけだが?仮面を取るとは言っていない。‥‥それに、お前達はわたしが仮面をしたままなのを承知の上だと思っていたが?」
おれは呆れたように応じる。
「ッ、それは‥‥。そうですけど。‥‥でもッ」
カレンが弾かれたように応じるが、先が続かないようであった。
「確かに、キョウトの桐原公が保障してくれている事もあるし、そのままの君についていく事には異論はない。‥‥しかし、気になるのも事実なんだ‥‥ゼロ」
扇が、ゆっくりと言う言葉に、「まぁそうだろうな」と内心思わざるを得ないのだが。
「‥‥それで?仮面をしてここにいる以上、わたしに昔話一つするな、とでも言いたいわけか?」
しかし、気になるからと言われて「はいそうですか」と、バラすつもりは毛頭なく、ズレた事を言ってみる。
「い、いや‥‥」
「では、わたしのプライバシーを認めないと?」
否定する扇に畳み掛けると、扇はハッとした表情になった。
「‥‥すまなかった、ゼロ。そんなつもりじゃ、なかったんだが‥‥。‥‥戻ろう。玉城、カレン」
扇の言葉に、「けッ」と言って引き返す玉城と、辛そうな表情を向けるカレン。
「あの、ゼロ。わたしはッ‥‥。例えゼロが誰だったとしても‥‥」
カレンはそれだけ言うと、一礼して玉城の後を追い、扇がおれとカレンを見比べてから続いた。

三人の消えた廊下を暫く見た後、一人残った藤堂に向き直る。
「待たせてすまなかったな、藤堂。‥‥入って、掛けてくれ」
扉の前を大きく開けると、ずっと黙って成り行きを見守っていた藤堂が静かに中に入った。
おれも続いて部屋に入ると、扉を閉めて鍵をかけた。

廊下での一騒動の後、ゼロの部屋に入ってソファに腰を下ろす間に、ゼロは扉を閉めて鍵をかけていた。
カチャッと音がして、しかし続く音がない事に訝しみ、おれは扉の前に立つゼロに視線を向けた。
「‥‥どうした?ゼロ。‥‥いや、ルルーシュ君」
尋ねれば、「いいえ、別に」との返事と共に、動き出す。
歩き寄りながら、仮面に手をかけ、慣れた手付きでカシュンと仮面を外した。
そしてそのまま、おれの向かいのソファに腰掛ける、仮面は脇に置いた。
露わにされた漆黒の髪、白い肌、そして紫の瞳は、記憶にあった少年の面影を色濃く残していて、彼が生きていたのだと、おれはやっと実感を持つ事が出来た。
「仮面は外さないのではなかったのか?ルルーシュ君‥‥」
「仮面を取らないとも言ってない。‥‥それに、素性がばれている以上、隠しておく意味はないからな」
ルルーシュはそう言って笑みを見せた。
「‥‥では、まず、聞くべきなのだろうな。『何処でわかった?』」
「おれが知っているのは、スザク君を助けに現れた時と黒の騎士団を結成した時、その後の活動と、おれを助けに現れた、ゼロだ」
まずは手札を開いていく。
「それで?」と視線で続きを促され、おれは続ける。
「桐原公がゼロを知っていると聞いた。そう思えば、ゼロの考えは、ルルーシュ君のものに近いと思い当たった」
「待て。‥‥七年前死んだ事になっていたはずだぞ」
「あの時、二人が亡くなったと聞いたあの時、おれは信じなかったんだ。‥‥信じたくなかった、と言えば良いか」
そう、あの時は、幼い二人の兄妹の境遇に、かなり同情していた。
そして、そのまま亡くなったのだとしたら、と思うと辛くなった。
だから、どこかで生きていて幸せになっていて欲しかったのだ。
「‥‥それに、残ると言った仙波を突っぱねただろう?」
「‥‥‥あぁ、仙波は律儀だったからな。‥‥四聖剣を藤堂から引き離す程、冷酷ではないつもりだ」
「つまり、おれと四聖剣の付き合いを正確に把握していた事になるな。ナイトメアフレームについてもそれを裏付けている」
おれは最後の札を見せた。
「‥‥なるほど。‥‥七年前に一度、か。‥‥隠すつもりなのか?」
ルルーシュの紫の瞳に鋭さが加算される。
「‥‥‥。スザク君、だったな。彼は君の事は‥‥」
「今、同じ学校に通っている。‥‥何故か、紅蓮弐式に乗っていた紅月カレンも一緒にクラスメイトとして。‥‥呉越同舟、というのだったか?」
ルルーシュはクスリと笑みを零す。
「ルルーシュがゼロだと言う事は、二人とも知らない。スザクはカレンが紅蓮弐式のパイロットだと言う事も知らないだろう」
そこまで言うと、ルルーシュは笑みを引っ込めた。
それを見計らったように、廊下でバタバタッと騒がしい足音が近づいてきて、ルルーシュは仮面を手にとって被り、ゼロとなった。

「ゼロッ、大変だッ」
「‥‥どうした、扇」
「さっきの‥‥白兜のパイロットの、名誉の枢木スザクが、ユーフェミアの騎士になるって、ニュースで騒いでるッ」
「‥‥。ディートハルトに詳しく調べさせろ。後で検討する。お前達は、他のテログループに注意していろ」
「わかった。‥‥その、」
「‥‥藤堂もすぐに戻す」
「あ、あぁ。その、すまない。待ってる」

足音が遠ざかると、ゼロは息を吐き出した。
「七年前。おれはルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを殺した。‥‥今、ルルーシュ・ランペルージが消える時だろう。そして、おれはゼロになる」
藤堂は目を見開く。
「‥‥表の生活を、捨てる‥‥と言うのか?妹君はどうする?」
目の前の少年が、妹の事をとても溺愛している事を、それは今も変わりないと言う事を、藤堂は知っているからだ。
「勿論、妹もだ。‥‥学園は安全ではなくなった。‥‥恐らくキョウトに頼る事になるだろう‥」
言ってゼロは立ち上がる。
「キョウトとのコネクションは黒の騎士団の方が強い。‥‥恐らく騎士団経由になるだろう。‥‥その時は四聖剣に護衛を頼みたいが?」
大事な妹をキョウトに預けるのを既に決定事項としているゼロに、藤堂は遣る瀬無さを覚えた。
「わかった。その時は言ってくれ。四聖剣はおれが説得しよう」
藤堂も立ち上がる。
「おれは、もう二、三する事をしてから、行く。先に戻っていてくれ。‥‥藤堂。お前の言葉は、嬉しかった。ありがとう」
ゼロはそう言うと、藤堂の為に扉を開けた。
藤堂は、驚いた表情を浮かべてゼロの仮面を見てから、笑みを見せた。
そして部屋を出て行った。

部屋に一人になったゼロは、「箱庭の、崩壊か‥‥」と小さく呟いた。

───────────
作成 2008.01.16 
アップ 2008.01.27 


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17話の後 【2】ゼロの私室より。

ゼロだって人間なんだからプライバシーが有ったって良いよね~。
スザクとは決別、です。
ナナリーがパーティを言いだす前に安全でなくなった学園を去る指示を出すのでパーティはなし。
さり気にスザクに厳しいです。
藤堂とはもっと色々有って欲しいなぁとか思って、過去に含みを持たせてみたけど‥‥(汗
いつか、これの過去編を書きたいなとか思いますね。

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